ぼくのミステリな日常 MY LIFE AS MYSTERY

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若竹 七海  1963年東京生まれ。立教大学文学部史学科 卒業。91年本書にてデビュー。著書に「心のなかの冷たい何か」「水上音楽堂の冒険」「閉ざされた夏」「火天風神」「サンタクロース のせいにしよう」「製造迷夢」「プレゼント」等がある。

創元推理文庫 M わ 1 1(東京創元社)417 01 文庫 1999年12月27日初版・1999年3月26日5版 620 円 カバーイラスト 朝倉めぐみ カバーデザイン 小倉敏夫 解説「ぜひ本文より先に読んでほしい解説」 逢坂剛 1991年3月東 京創元社より刊行(bk1 amazon

建設コンサルタント会社で社内報を創刊するに際し、はしなくも編集長を拝命した若竹七海。仕事に嫌気がさしてきた矢先の異動に面食 らいつつ、企画会議だ取材だと多忙な日々が始まる。娯楽面充実のためここはひとつ小説を――上層部の要請に頭を抱え、大学時代の先輩 に縋ったところ、匿名作家でよければ紹介してやろう、との返事。もちろん否やはない。かくて一年、身元不明の書き手から編集長のデス クに届いた小説は十二本、いよいよご当人に謁を賜る日がやってきた!一編一編が放つ個としての綺羅、そして全体から浮かび上がる精緻 な意匠。寄木細工を想わせる、贅を凝らした連作長編。(p1)

社内報の編集長に抜擢され、若竹七海の不完全燃焼ぎみなOL生活はどこへやら。慣れぬカメラ片手に月刊『ルネッサンス』創刊に向け 、準備おさおさ怠りなく。そこへ「小説を載せろ」のお達し。プロを頼む予算とてなく社内万歳ともいかず、すまじきものは宮仕えと嘆く 間もあらばこそ、大学時代の先輩に泣きついてみれば匿名作家仲介と相成る。かくして月々の物語が誌上を彩り……(裏表紙 )

作者と同名の主人公が編集長を拝命し た社内報に月々の読み物を提供する。作中作というべきなのか短編の集まりというべきなのか、全体を作る一片になっている。うーん。す ごい。『死んでも治らない』もオムニバスになっているけど、あれともまたちがうし。すごいデビュー作だ ったんだなぁ。ここに出てる夏見って『サンタクロースのせいにしよう』に登場する夏見?『スクランブル』に出てくる夏見?全部一緒?毎月、社内報の目次というか表紙がちゃんと挿し込まれているの だがこれがまた凝ってる。おもしろい。若竹さん、社内報の編集してた過去があるのだろうか。


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2004/09/23更新