死んでも治らない ――大道寺圭だいどうじけいの事件簿―― No.182
収録作品 大道寺圭最後の事件1 死んでも治らない 大道寺圭最後の事件2 猿には向かない職業 大道寺圭最後の事件3 殺しても死なない 大道寺圭最後の事件4 転落と崩壊 大道寺圭最後の事件5 泥棒の逆恨み 大道寺圭最後の事件6
短篇の間に、インターミッションのように、別の事件が展開している。驚くのが、これが後から書き下ろしたものだということ。まぁ、 最初から本になるときにはそういう構成で。ということだったのかもしれないけど。角田港大が出演?している。今回は妻は登場しないら しい。思い出せないけど、他にも別の機会に既に登場しているわき役がいるのかも。舞台が近い(という設定らしい)し。一番面白かった のは表題作だな。「大道寺圭最後の事件」。それにしても女運のない人だ。(02/02/05)
笑えるミステリ?(読書日誌181−190へのコメント)
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若竹 七海 病みつきになる ミステリー・クール! 文芸 評論家 香山二三郎(かやまふみろう) 時代がついに若竹七海(わ かたけななみ)に追いついてきた。コージーミステリーにホラー、女探偵ハードボイルドと、近年多彩な作風で活躍する彼女だが、 どの作品もこの人ならではのタッチに貫かれている。その根っこにあるのは、人間も社会も皆どこか壊れているという、ある種ノワールな 世界観だ。元刑事の作家・大道寺圭(だいどうじけい)の活躍を描いた本書は、各篇のつなぎ方に趣 向が凝らされた連作集だが、巧緻(こうち)なミステリー仕掛けから浮かび上がってくる人間関係劇 の妙にもぜひ着目していただきたい。その独自の辛口テイストは一度味わったら病みつきになるに違いない。(裏表紙) 「著者のことば 」 その昔、あるコメディ・スパイ映画を見ていたら、やくたいもない秘密兵器がたくさん出てきた。そのなかに<一見ただのデスク&チ ェアだが、実は自動車>というものがあって、主人公は逃げる悪漢を追ってすさまじいカー・チェイス(デスク・チェイス?)を繰り広げ ていた。猛スピードで走る安楽椅子探偵、という画期的なアイディアが生まれたのは、まさに、その瞬間だった! ――まぁ、さすがにこ れは企画倒れに終わり、かわって誕生したのが本書です。でも登場する犯罪者がまぬけばかりなのは、あの映画のせいかもしれません。( 表紙見返し)
オムニバス・ミステリー カッパノベルズ (光文社) 新書 2002年1月25日初版1刷 848円 カバーイラスト 杉田比呂 美 カバー印刷 近代美術 本文カット 杉田比呂美
初出 「ジャーロ」 死んでも治らない(2000年秋号) 猿には向かない職業(2001年冬号) 殺しても死なない( 2001年春号) 転落と崩壊(2001年夏号) 泥棒の逆恨み(2001年秋号) 書下ろし 大道寺圭最後の事件1〜6
マヌケな犯罪者のブラックな犯罪の数々!!(巻末の最新刊案内)
十七年間勤(つと)めた警察を辞めた大道寺圭(だいどうじけい )は、最後に手がけた事件で出会った幼なじみの編集者・彦坂夏美(ひこさかなつみ)の強 引な勧(すす)めで、本を出版する事になった。タイトルは『死んでも治らない』。大道寺圭が出会 ったとぼけた事件を書きつづったものだが、その本がきっかけで、大道寺の前に次々とまぬけな犯罪者が現れ、事件に巻き込まれていく! <トレイシー・ローズ>と名乗るスキンヘッドの大男。通称<お猿のジョージ>と呼ばれる、もっとも犯罪者にむかない男。二人組の女泥 棒<マーメイド>……。 ユーモアの中に、ブラックなテイストを織り込んだコージー・ハードボイルドの傑作、登場!(裏表紙見返し )
彦坂夏見繋がりの話。で、舞台として
葉崎がでてきたり、角田港大がわき役で出てきたりしてるんで、どーやら、葉崎市のオハナシと、彦坂夏見のお友達が繰り広げるオハナシ
は繋がった世界のようです。ここまで犯罪者をマヌケに描けた作家がいただろうか。うーん。男性の探偵が主人公ってなかったのでは?確
か。
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2004/09/23更新