スクランブル No.341

冒頭で、いきなり、15年前の殺人事件が未解決であり、その犯人が、この章の語り手に「わかった」ということが語られる。回想と、 現在のエピソードが織り交ぜられる。えー、女子高の内部が語られ。怖い。って、別に作者が女性だからって、これ、全て現実に起こった ことじゃないだろーし、(殺人はまず、起こってないだろう)創ってるとは思うけど。(02/08/03)

女子高の中へ入っていけます。ふふふ。(読書日誌341−350へのコメント)

若竹 七海のページへ 作品名順一覧 すへ 読書日誌へ bk1 amazon


若竹 七海  1963年東京都生まれ。立教大学文学部史学 科卒業。同大学のミステリクラブ出身。1991年「ぼくのミステリな日常」(東京創元社)でデビュー。他の著書に「水上音楽堂の冒険 」「閉ざされた夏」「火天風神」「製造迷夢」「海神ネプチューンの晩餐」「船上にて」など。

集英社 単行本 1997年12月20日第1刷 1,600円 装画 中島美弥 装幀 岡邦彦 2000年7月集英社文庫刊行(bk1 amazon

一九八〇年 一月二十二日 十六歳 名門女子校内で発見された変死体。15年後の今日、真実は明かされるのか。80年代を背景に描 く渾身の学園ミステリ。 一九九五年 一月二十二日 三十一歳(帯)

不意に、世界がぐらりとかしいだような気がした。長い歳月が、失われた一分一秒が、なにかとてつもない圧力を持って、襲いかかって きたようだった。いくつかの記憶の断片が、にわかに鮮やかさを増し、傷などいささかもなかったように繋ぎあわされた。わかったのだ。 わかった、、わかった、わかった。あの未解決の事件の真相と、その犯人とが。今になって、急にわかったのだ。 犯人は金屏風の前に座 っていた。(帯)

女子高の話らしい、「犯人が金屏風の 前に座っていた。」から、犯人は花嫁らしい。で、誰が花嫁なの??回想から現在に戻ってくるたびに一人ずつその可能性が消去されてい く。##と、みせかけて、ひっぱといて、実は、犯人は仲人だ!というオチ。##すばらしいです。ちゃん とひっかかりました。まいったまいった。『ぼくのミステリな日常』『心のな かの冷たいなにか』で登場した著者と同名の主人公、その友たちはでてくるのに、本人が出てこないなぁ。


著者名順一覧 わ 本棚    
2004/09/23更新