冷たい密室と博士たち DOCTORS IN ISOLATED ROOM No.342
あ゛ぁ。眠い、眠いのにぃ。結末が気になる…。という感じで、とにかくページを繰る手が止まれない作品でした。誰も出入りすること ができなかったはずの場所で、二人が殺され、さらに、犯人が脱け出しているらしい。被害者はどうやって入ったのか?犯人はどうやって 脱け出したのか?そして、動機は?動機は?「ミステリー版(工学部版)動物のおいしゃさん」。だそーで、理系の方は、そうそう。そう なんだよ、ってとこもあるんじゃないでしょか。それとも、共感しあわない方が理系的なのか?(02/08/04)
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森 博嗣 1957年愛知県生まれ。現在、国立某大学の工 学部助教授。
硬質で純粋な本格推理 講談社ノベルス モF−02(講談社) 新書 1996年7月5日第1刷 800円 ブックデザイン 熊谷 直人 カバーデザイン 辰巳四郎 解説 太田忠司 1999年3月講談社より講談社文庫として刊行(bk1 amazon)
面白ければ良いんだ。 面白ければ、 無駄遣いではない。 子供の砂遊びと同じだよ。 面白くなかったら、 誰が研究なんて する もんか。(表紙)
同僚の喜多助教授の誘いで、N大学工学部の低温度実験室を訪ねた犀川助教授と、西之園萌絵の師弟の前でまたも、不可思議な殺人事件 が起こった。衆人環視の実験室の中で、男女二名の院生が死体となって発見されたのだ。完全密室のなかに、殺人者はどうやって侵入し、 また、どうやって脱出したのか? しかも殺された二人も密室の中に入ることはできなかったはずなのに? 研究者たちの純粋論理が導き だした真実は何を意味するのか。(見返し)
硬質かつ純粋なミステリ 山口雅也、竹本健治推薦。解説、太田忠司。これぞ論理ミステリ!(巻末の作品紹介)
森博嗣氏は、その第一作「すべてがFになる」で、本格ミステリが電脳空間(サイバースペース )の大海へ乗り出す豊饒(ほうじょう)な可能性を示してくれた。またしても新しい波(ニューウエーブ)の予感。 ……Wacth for HM! 山口雅也 ここにあるのは精妙な計測 装置だ。 我々は計るのではなく、ただひたすらに計られる――。 竹本健治(裏表紙)
##被害者が
防寒スーツを着て低温実験室に行った。と見せかけて、実はその時既に殺されていた。で、犯人は、被害者と体格が似た者の単独犯×2人
(って、意外な設定だと思うんだけど)、か、共犯者が互いに被害者を演じている間に犯行が行われた。犯人は、多分、被害者に体格が似
た二人組み。##という想像はだいたいあっていた。シリーズ第1弾『すべてがFになる』は、離島
だったので、大きな密室のなかの小さな密室。という様相で、犯行から解決までの時間もわりと限定されていたが、今回はより日常的(犀
川や喜多のような研究者にとって)な空間で犯行が行われたので、日常が交差して面白い。bk1は表紙イメージなし。
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2004/09/12更新