夜空のむこう No.826

本が厚いのでビビリましたが、意外と読みやすく、ささっと読めました。いろいろな事件があり、時代が移り、人が移ろい。というとこ ろです。自伝的小説なのかと思うほど、主人公の書いてる小説が、実際に出版された著者の作品と似てる。のは、わざとなんだろうなぁ。 やっぱり。だとしたらなんなのか。(04/09/22)

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香納 諒一  一九六三年一月一六日、横浜生まれ。早稲田大 学第一文学部卒。九一年『ハミングで二番まで』で小説推理新人賞受賞。九二年『時よ夜の海に瞑れ』で長編デビュー。九九年『幻の女』 で第五二回日本推理作家協会賞受賞。他に『梟の拳』『天使たちの場所』『炎の影』『タンポポの雪が降ってた』など著書多数。

集英社 単行本 2004年5月10日第1刷発行 2,200円+税 装幀 岡邦彦 写真 オリオンプレス

初出 「小説すばる」 長い夜(1999年11月号) 夢の途中(2000年2月号) 花を見る日(2000年6月号)  案山子(2000年9月号) ゴールデン街の月(2000年12月号) 雪化粧(2001年3月号) 五月の風(2001年6月号)  遠い稲妻(2001年9月号) 夏の終わり(2001年12月号) 鰯雲の道(2002年3月号) ふたつの朝(2002年6月号 ) めぐる季節(2002年9月号) 川の眺め(2002年12月号) 夜空のむこう(2003年3月号「エディターズ・ライターズ 」改題)

俺たちの季節は過ぎても夢のつづきはどこまでも 都会の片隅、青春の黄昏を編集者たちがゆく―― 日本推理作家協会賞から5年、出 版業界を舞台に描く、新しい物語のかたち(帯)

「本書は、ちょっとセンチな青春通過小説なのである。主人公は東京・新宿二丁目にある編集プロダクション「オフィスSO」に集う面 々。まずはオフィスSOとその仲間たちの仕事ぶりを軸にした日常劇が描かれ、主役たちが織りなす人間関係劇のそれへとスライドしてい く。安泰と思われた人間関係にも次第にきしみが生じ始める。新たな事件もそこに重なるとなればなおさらだが、むろんそれは単なる破綻 劇とは訳が違う。各々の思惑が時間とともに熟成され、あるいは他力に突き動かされることで、彼らの前には今までになかった道が開かれ るのだ。著者はそうした新たな人生への胎動を実にドラマチックにとらえてみせる。読む物の心の柔らかな部分をぐっと締めつける力が確 かにこの群像劇にはあるのだ」香山ニ三郎氏(コラムニスト)(帯)

##サッチャ ンにはぜひ、意表をついて?越智さんについて沖縄##へ行ってもらいたかったなぁ。ちょっと、それはなんか、あまりにもできレ ースって感じ。##笙子は傷つくために登場したんかい。##くらい。主人公一人の物語でなく、周囲の人 間にも、親友として、あるいは同僚として踏み込めるところまでは踏み込んで描かれている。踏み込みすぎてないところがまたいい。とい うか、踏み込み方が違うのがよい。


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2004/09/23更新