絹の変容 No.429

うぅぅ。夢に見そう。と、思いながら、見なかったけど。あまりの不気味さに読むのをやめられなくなる…。怖い。最初がきれいなユメ から始まっているところが余計に。ヤバめな出だしだったとはいえ、なんか救いがない。人々がパニックを起こす様子がヒジョーに緻密に 描かれている。蚕と絹。目の付け所がよかったのかな。(02/12/19)

パニック小説?(読書日誌421−430へのコメント)

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篠田 節子  1955年、東京都八王子生まれ。東京学芸大 学卒。九〇年「絹の変容」で第3回小説すばる新人賞を受賞。九六年「ゴサインタン」で第一〇回山本周五郎賞、九七年「女たちのジハー ド」で第一一七回直木賞を受賞。

集英社文庫 し 23 1(集英社) 文庫 1993年8月25日第1刷・1999年2月9日 390円 装画 作田えつ子 AD  中村慎太郎 1991年1月集英社より単行本(bk1 amazon)刊行

レーザーディスクのように輝く絹織物――偶然、不思議な糸を吐く野蚕を発見した長谷康貴は、その魅力に憑かれ、バイオ・テクノロジ ー技術者・有田芳乃の協力で、蚕を繁殖させようとする。事業は成功したように見えたが、意外なパニックがまき起こる……ミステリータ ッチの本格SF。第3回小説すばる新人賞受賞作品。(裏表紙)

蚕の描写は圧巻。八王子という街が緻 密に描かれているので、八王子を知らないものにもリアリティがひしひしと伝わってくる。もう少し長くして、長谷、有田、大野の背景を 書き込んでもよかったのでは?とは思うけど、パニックの書き込みに重点をしぼると、人物がはっきりしすぎてるのも変かなぁ。どうなん だろう。bk1は表紙画像なし。


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2005/02/27更新