美貌の帳とばり 建築探偵桜井京介の事件簿 No.535
ふたつの美しい偶然の相似形が物語を彩る。って、なんか、染まってるかも…。順番どおりでなく、短篇集『センチメンタル・ブルー』 を先に読んでると、んー、葛藤があったにしろ、楽しそうに学校通ってるようだったのになぁ。この子。と、蒼の姿に違和感を抱く。別に いいけどね。成長過程に揺り返しはつき物で不自然じゃないから。(03/05/11)
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篠田 真由美 1953年、東京本郷生まれ。早稲田大学第 二文学部卒。専攻は東洋文化。 91年に『琥珀の城の殺人』が第二回鮎川哲也賞の最終候補となり、翌年、東京創元社より刊行。中井英 夫氏らの注目を集めた。建築探偵桜井京介のデビューは94年。絢爛たる悪夢を内包する屋敷や城など、声なき館たちのために奔走する京 介、蒼、深春らの物語はまだ始まったばかりである。(裏表紙見返し) 著者のことば 日本で最初の長編小説『源氏物語』の作者紫式部 は、嘘つきの罪で地獄に墜ちているという伝説がある。よくできた虚構より臭い実話を尊ぶ感性は「一杯のかけそば」の遥か以前からこの 国に巣喰う迷妄らしい。 嘘を書くのが罪なら私は喜んで地獄に下ろう。その日まで後何年あるかは知らないが、手と頭が動く限り七彩の 夢想と大風呂敷を天の下に描き続けよう。 というわけで建築探偵シリーズ第二部の開幕である。ささ、いらはい、いらはい。(見返し )
講談社ノベルス(講談社) 新書 1998年5月5日第1刷 880円 ブックデザイン 熊谷博人 カバーデザイン 辰巳四郎
死と狂気に駆りたてる 凄絶極まる美の罪過。 伝説の女優が復活。惨劇の幕は上がった。(帯)
伝説の女優が『卒塔婆小町』で復活。その凄絶美が地獄の業火をもたらす!(巻末の最新刊案内)
伝説の女優が三島由紀夫の一幕劇『卒塔婆小町(そとばこまち)』で復活。「隠れ処」という名 のホテル(オテル・エルミタージュ)に設(しつら)えられ た舞台で、彼女は落魄の老婆から鹿鳴館の美女に変身した。が、対立していた演出家が失踪、パトロンの館は業火に包まれ、女優にも呪詛 と脅迫の電話が。凄絶な美がもたらす罪業に迫る京介。新たなるサーガ、ここに開幕。(裏表紙)
シリーズ第1作や途中を読み飛ばして
いるので、『翡翠の城』に続き、杉原さんって誰?状態。往年の女優が、素のままの時も美女のまま。とい
う設定でないのが、さすがというかなんというか。うぅん。
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2005/01/25更新