六番目の小夜子 No.943

怖。展開が。ラストはそれほどでもなかったけど。意図が汲めなかっただけかも。すごいな、と思ったのは、作中最大の見せ場というか 、もー、何かむっちゃコワイことが起きるに違いない――――。という場面が盛り上がり、収束するのが作品半ばだということ。そこから ラストまで上手に引っ張ってるなぁと思いました。終わってみれば、ホラー色濃い青春小説という気がしますが、読んでる最中はただただ ホラーでした。あー、怖かった。(05/03/21)

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恩田 陸  1964年生まれ。1991年、第3回日本ファ ンタジーノベル大賞の最終候補作となった『六番目の小夜子』(新潮文庫ファンタジーノベル)でデビュー。 以後『球形の季節』(新潮 社)、『不安な童話』(祥伝社)、『三月は深き紅の淵を』(講談社)、『光の帝国』(集英社)と、ジャンルにこだわらない力作を次々 に発表している。 本書は、文庫版を大幅改稿した。

新潮社 単行本 1998年8月20日発行 本体1,400円(税別) 装画 サイコ・オカダ 装幀 新潮社装幀室 解説 綾辻行 人 1992年7月新潮文庫(bk1 amazon)、2001年2月新潮文 庫(bk1 amazon)刊行

ある高校に密かに伝わる奇妙なゲーム。「六番目の年」、それは怖ろしい結末を迎えて…。 綾辻行人氏激賞!(帯)

『六番目の小夜子』は不思議な魅力に満ちた小説である。月並みな云い方をしてしまうと、これはここ十年に発表された我が国のホラー 小説の中でも、十本の指に入る傑作だと思う。「ホラー」を「ミステリ」に置き換えても構わない、とも僕は思っている。(中略) 読み 進めていく過程で、読み終えた時点で、さらにそのあと時間が経って……それぞれに色や形や大きさの微妙に異なるざわめきが胸の奥で鳴 り響いてやまない。そんな感じだろうか。ジャンルを問わず、このような読み心地の小説にはなかなか出会えるものではない。 ――綾辻 行人氏解説より(帯)

改稿後の本書を文庫化したものの表紙 の少女が印象的なので、そのイメージが抜けない。小夜子本人のモノローグから取ると、##特に謎のない普通の 少女のようだが、だとしたら、説明のつかない事象はなんだったのだろう。##その辺がホラー?


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2005/03/27更新