の悲劇 No.19

おもしろかったけれど、難解でした。性格的に心理描写が長ーーーーーーイのはダメなんですわ。多分。著者の言葉に、「一の悲劇」は 一人称でかいたので、今回は冒頭から二人称叙述に挑戦しました」と、あったんですが、結末をみると、すでにそれがトリックだぁ!と言 いたい。それにしても、前作以上に救いがない…。(01/02/15)

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法月 綸太郎  著者と同名の名探偵法月綸太郎(のりづきりんたろう)二年ぶりの長編である。愛読者にとっては、二年間の待ちぼうけこそ最大の悲劇だ ったはずだが、ともあれ待った甲斐(かい)のある快心作が生まれたことは間違いない。氏は、昭和 三十九年島根県松江(まつえ)市に生まれ、京都大学法学部卒業。在学中は推理小説研究会に所属し た。昭和六十三年、弱冠二十三歳の才気あふれる処女作『密室教室』でデビュー。法月探偵が始めて登場する『雪密室』以来、『誰彼(たそがれ)』『頼子(よりこ)のために』『一(いち)の悲劇』(ノン・ノベル/祥伝社刊)『ふたたび赤い悪夢』と、本書が七つめの長編となる寡作ながら、毎回 斬新(ざんしん)な趣向でミステリファンに驚愕(きょうがく )を与え、一作ごとに評価を高めている。他に短編集『法月綸太郎の冒険』がある。〈著者のことば〉『一の悲劇』は一人称で書い たので、今回は冒頭から二人称叙述にしてみました。といっても、実験小説の類(たぐい)ではない ので、ご安心を。内容は、『君の名は』『マディソン郡の橋』も思わず顔を赤らめる純愛浪漫(ロマン )ミステリー。レディース・コミックもハーレクイン・ロマンスもトレンディ・ドラマも蹴(け )散らして、いまどき古風な純情一直線。ユーミンの名曲の切ない調(しら)べに乗せて、 秘めた想(おも)いが入り乱れ、二都にまたがる一大恋愛絵巻。 構想十年、執筆二年、背水の陣を 敷いてお届けするフーダニット・サバイバルの完全マニュアル。平安遷都一二〇〇年記念、これが新本格に身も心も捧(ささ)げた二十代の総決算だ!(大丈夫か、法月?)(見返し)

長編本格推理 書下ろし NON NOVEL N−479(祥伝社) 新書 平成6年7月20日初版第1刷 848円 装幀 中原 達治

東京世田谷(せたがや)でOLが殺されて顔を焼かれ、ルームメイトが重要参考人として手配さ れた。事件は三角関係のもつれによる単純な怨恨殺人と見られたが、ただ一点、被害者の呑(の)み 込んでいた小さな鍵が謎とされた……。作家にして探偵の法月綸太郎(のりづきりんたろう)に出馬 が要請された矢先、容疑者の死体が京都蹴上(けあげ)の浄水場で発見され、惨劇の舞台は一転、西 へ飛んだ! 自殺か? 他殺か?失われた日記に記(しる)された、京都=東京を結ぶ愛と殺意の構 図とは? 二年ぶりに長編登場の法月名探偵。ファン待望の最新作!(裏表紙)

有栖川有栖の『英国式庭園の謎』の中の短編に「竜胆紅一の疑惑」ってのがあるけど、こっちの竜胆直巳とは別に 関係ないんだよね?同じ作家だけど…。京都にはよくある名前なのか?bk1、Amazonとも表紙画像なし。


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2005/02/22更新