天狗風 霊験お初捕物控<二> No.495

うーん。現代の霊現象は知らないから比べられないけど、(って、そもそもこれは創作だし)江戸の怨念の方が、相手手当たり次第で抽 象的な気がする。あと、意味なく局所的。そして、強烈。やっぱり、世界が広がると、怨念の相手先も均されて薄くなるのか?んなこたぁ ねーか。よくわかんないけど。(03/02/28)

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宮部 みゆき  1960年東京生まれ。’87年『我らが隣 人の犯罪』オール讀物推理小説新人賞を受賞。’89年『魔術はささやく』で日本推理サスペンス大賞、’92年『龍は眠る』で日本推理 作家協会賞、『本所深川ふしぎ草紙』で吉川英治文学新人賞、’93年『火車』で山本周五郎賞、’99年『理由』で直木賞を受賞する。 また’01年は『模倣犯(上下)』がベストセラーとなり話題となる。著書は他に『ぼんくら』『初ものがたり』など。

講談社文庫 み 42 3(講談社) 文庫 2001年9月15日第1刷 781円 カバー装画 藤田新策 カバーデザイン 鈴木 正道 解説 清原康正 初出 「東奥日報」(1994年4月25日〜95年4月15日)ほか15誌に掲載/1997年11月新 人物往来社より刊行

一陣の風が吹いたとき、嫁入り前の娘が次々と神隠しに――。不思議な力を持つお初は、算学の道場に通う右京之介とともに、忽然と姿 を消した娘たちの行方を追うことになった。ところが闇に響く謎の声や観音様の姿を借りたもののけに翻弄され、調べは難航する。『震え る岩』につづく霊験お初捕物控¢謫弾。(裏表紙)

天狗=##い わゆる人間の考える天狗##ではない。というところが、なかなか。考えつかないかもしれない。うまいなぁ。『震える岩』もだけど、被害者にピンポイントな理由がないというか、理由が直接的じゃないというか。そういう ところも。なんか、中世のペストみたい。前近代だ。いや、今でも変わらないか。


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2005/01/30更新