笑わない数学者 MATHEMATICAL GOODBYE No.344

今回は、謎は解けちまいました。まず、オリオン像の謎が解け、なんで死体が外にあったかの謎が。でも、それ以外の謎と犯人とか動機 はわかんなかった。博士と一緒だ。あ、博士は動機は指摘したのか?第2の殺害の動機はナントナクわかったけど。(02/08/08)

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森 博嗣  1957年愛知県生まれ。現在、国立某大学の工 学部助教授。

純白な論理ミステリ 講談社ノベルス モF−03(講談社) 新書 1996年9月5日第1刷・1996年12月5日第3刷 85 4円 ブックデザイン 熊谷直人 カバーデザイン 辰巳四郎 図版 森博嗣 1999年7月講談社より講談社文庫として刊行(bk1 amazon

起源は忘却され 伝統の手法だけが 取り残される。 たとえ、 神のトリックであっても(表紙)

森博嗣は、姿良く魅惑的な刃文を持つ名刀である。その切っ先がどこに向いているかを見誤ってはならない。 北村 薫(帯)

伝説的数学者、天王寺翔蔵(てんのうじしょうぞう)博士の住む三ツ星館でクリスマスパーティ が行われる。人々がプラネタリウムに見とれている間に、庭に立つ大きなブロンズのオリオン像が忽然(こ つぜん)と消えた。博士は言う。「この謎が解けるか?」像が再び現れた時、そこには部屋の中にいたはずの女性が死んでいた。し かも、彼女の部屋からは、別の死体が発見された。パーティーに招待されていた犀川(さいかわ)助 教授と西之園萌絵(にしのそのもえ)は、不可思議な謎と殺人の真相に挑戦する。(見返し)

伝説的数学者が問う「人類最大のトリック」とは!? シリーズ第3作!(巻末の作品紹介)

森博嗣は、姿良く魅惑的な刃文を持つ名刀である。その切っ先がどこに向いているかを見誤ってはならない。 ここで剣は、本格推理そ のものを切っている。何と、オリオン像の消失の謎はこの物語の中心に置かれながら、そこにない。目的ではなく、手段に過ぎない。自明 と思える答えに神のごとき名探偵が気づかぬことが、実は物語の要のひとつなのだ(以下数行は、この下、帯に隠された部分に逆さに印刷 してもらいます。(←この文章の後に、反転させると読めるように背景と同色で記載しました Kai ju)本書を読み終えてから見て下さい。)そのこと自体が謎であり、物語の要素である妙。 そして、真の読み所は、トリックの 解明も終え、日常的な十進法を越えた十一番目の章にある。作者の刃先はここに魔術的なリフレインを刻む。本格の文法とは違った言葉が 語られる。 逆説でも何でもなく、その剣の動きこそが、現代本格推理の豊饒を示すものとなっている。 北村 薫 神のごとき名探偵もまた、<人類>の一員であるから、<何千年>に対置される暗黒の時を経なければ、<神の最大のト リック>には気づき得ない。(裏表紙)

オリオン像消失の謎。は、もー、話が 始まる前から、「これじゃ。」と思ってて、その通りだったのに、裏表紙に、「自明と思える答えに神のごとき名探偵が気づかぬことが、 実は物語の要のひとつ」ってあって、がっかりだ。なーんだ。確かに、消失の謎は解けても、犯人、わかんなかったもんなぁ。限定はでき たけど。##一度消失を体験しているものが、この機会を利用した。から、初めて来た人間は多分、犯人じゃない 。##ってくらいしか。作品外では、北村薫さんの、帯下の文の意味が良くわかんなかった。ふぅ。bk1は表紙イメージなし 。


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2004/09/12更新