緋友禅ひゆうぜん 旗師はたし・冬狐堂とうこど う No.522

収録作品  陶鬼  「永久とわ笑み」の少女  緋友禅  奇縁円空

おもしろかったので、短篇集なのに、なかなか止められなかった。が、最後の「奇縁円空」だけは、他の作品よりも長かったので、途中 で寝た。おもしろくなかったわけでなく、夜中になったから。いやぁ。陶子の年齢がビミョー。若過ぎるとオカシイ商売なので、このあた りが妥当ということか。うん、表題作が、一番、おもしろかったかな。さっさと解決策を想像できたのも表題作だけど。それとこれとは別 で。(03/04/20)

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北森 鴻  一九六一年、山口県生まれ。駒沢大学文学部卒。 編集プロダクション勤務を経て、執筆活動に入る。一九九五年、明治初期の名優澤村田之助を素材にした時代推理「狂乱廿四考」で第六回 鮎川哲也賞を受賞。一九九九年、「花の下にて春死なむ」で第五二回日本推理作家協会賞を受賞。主な著書に「狐罠」「顔のない男」「蜻 蛉始末」「狐闇」「触身仏」等がある。

文芸春秋社 単行本 平成15年1月30日第一刷 1,476円 装幀 大久保晶子

初出  「オール讀物」 陶鬼(2001年7月号) 「永久笑み」の少女(2001年12月号) 緋友禅(2002年5月 号)  「別冊文藝春秋」 奇縁円空(2002年9月号・11月号)

騙しあいと 駆けひきの 骨董業界を 生き抜く 美貌の一匹狼(帯)

わたしは 宇佐見陶子と申します。 骨董業――といっても 旗師といいまして、 店舗を持たずに 競り市から競り市へ、 骨董店か ら骨董店を 渡り歩いて品物を仕入れ、 流通させるバイヤーの ような存在なのです。 骨董の世界は、魑魅魍魎 の住処と言われます 。 時に悲劇が、時に喜劇が、ない交ぜに流れて 人々と押し流してゆく。そうした光景が日常的に観察される世界です。(帯 )

円空に出てくるある事件で知り合った 学者というのは、どうやら、『狐闇』に出てくる##連丈那智かな。短篇シリーズ物 の主人公。というか、探偵役の。##陶子と硝子は、コンビと言うほどの結びつきは強くなくても、殆ど必ず、硝子がシリーズに顔 を出す。


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2005/01/03更新