炎の影 No.73
なんだか、一度読んだことがあるような気がする。と思いながら読み進めても、ちっとも結末が思い出せなかったので、以前は最後まで 読み通せなかったのかもしれない。主人公と父親の確執とか、弟分とのやりとりや兄貴分との係わり合い、話の展開にある程度覚えがある んだけど、どーもラストが浮かんでこなかった。読み終わってみても、やっぱり途中のエピソードの方が思い出しやすいや。(01/09/03)
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香納 諒一 1963年横浜生まれ。早稲田大学文学部卒業 。91年「ハミングで二番まで」で第13回小説推理新人賞受賞。『時よ夜の海に瞑れ』(文庫版『夜の海に瞑れ』)で長編デビュー。9 9年『幻の女』で第52回日本推理作家協会賞受賞。現在最も期待される正統ハードボイルド・冒険小説の旗手である。
角川春樹事務所 単行本 2000年9月28日第1刷 1,900円 装画 西口司郎 装幀 多田和博
愛より遠く、絆より深く、 自分よりも大切なもののために。 日航機墜落事故から十五年。かつて警察官として現場指揮を執った父の 突然の死。 男の心の闇で何かが弾けた。戻るはずのなかった故郷で、 父と子、兄と妹、男と女、それぞれの運命がまわり始める。 推 理作家協会賞受賞作家が満を持して放つ、 感動の書き下ろし長編!(帯)
少年院に面会に来て、職を退いたと告げたときに、親父がいった言葉がよみがえった。 「人が責任を取るかどうかを決めるのは、法律 じゃない。それは、人が、自分の腹と相談して決めることだ」 親父は、俺の目を見据え、怒ったようにそう吐き捨てたのだ。 不器用で 、頭が固く、融通がきかない男だった。いつでも厳格であろうとし、他人にも厳格であり続けることを要求した。 ――くそ、長いあいだ 忘れていた。 認められずに生きてきた。 俺の親父は、誇り高い男だったのだ。 (本文より)(帯)
親子とは?教師になりたかったが、親
が「先生」(どんな種類のでも)だと、生きるの大変そーだな〜、と思うこのごろ。親が警察官だの、裁判官だのも然り。弁護士はどーだ
ろ?
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2005/01/02更新