幻の女 No.551
ちょっと、生き方について気合入れて描きすぎ。というか、裏社会と表社会という言葉が頻繁に出てきすぎてげんなりしないでもない。 主人公が自分を見つめなおすのも、何もそこまで…。というくらい、ガンバッテ見つめなおしていて、疲れたりする。消えた人間に嫉妬し たり、励まされたり、なぐさめられたり、なんだり。人間って不思議な生物だ。(03/06/04)
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香納 諒一 1963年横浜生まれ。早稲田大学文学部卒。 90年織田作之助賞入選。91年小説推理新人賞受賞。『時よ夜の海に瞑(ねむ)れ』(文庫版『夜 の海に瞑れ』)で長編デビュー。他の著書に『石(チップ)の狩人』『春になれば君は』『風熱都市 』『梟の拳』『ただ去るが如く』『雨の中の犬』『深夜にいる』『天使たちの場所』など。ハードボイルド・冒険小説の次代を担う新鋭と して期待されている。
角川書店 単行本 1998年6月25日初版発行 2,000円 装丁 芦澤泰偉 カバー絵 池田満寿夫「スフィンクス・森の中」
愛した女は 誰だったのか。 ひとりの女が殺された…… 警察もメディアも見向きもしない事件の裏側に、東西の闇社会が蠢く巨大な 陰謀が―― そして、十年以上別人として生きてきた女の過去。 ここから先へは、誰も踏み込むな! 渾身の書き下ろし 1300枚!(帯)
三十五歳。一流大学卒業とともに、司法試験合格。 花形弁護士として約束された未来と倖せな家庭生活。 だが、私はある日すべてか ら降りた―― 一瞬の邂逅、永遠の別れ。 男はひとり、再生を賭け、女の過去に遡る。 依頼人は、殺された彼女自身。 依頼の内容 は、不明…… 何のために、 誰のために信じるのか(帯)
途中、ところどころクスリと笑ってし
まう、人間の真理をついたようなセリフ。幻の女に対する恋情をこれでもかと綴る名セリフ(というか、主人公の独白)。みごとです。さ
すが、香納さん。
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2005/01/02更新