天使たちの場所 No.430

収録作品  天使たちの場所  季節はずれ  チャンギを発つ  空が変わるまで  サリーの微笑ほほえ み  風はこたえない

短篇集。全篇外国が舞台。主人公は日本人。永住でなく、一時滞在。旅の途中。「再会」を描いたものが多い。旅の途中と再会。そぐわ ないような、そうでないような。共通していることは、感傷。か?(02/12/19)

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香納 諒一  1963年横浜生まれ。早稲田大学文学部卒業 。1990年、幻想小説「影の彼方」で第7回織田作之助賞佳作入選、1991年、クライムノベル「ハミングで二番まで」で第13回小 説推理新人賞受賞。1992年「時よ夜の海に瞑(ねむ)れ」(文庫版『夜の海に瞑れ』)で長篇デ ビュー。著書に「石(チップ)の狩人」「春になれば君は」「風熱都市」「梟の拳」「ただ去るが如 く」「雨の中の犬」「深夜にいる」がある。

集英社 単行本 1998年2月28日第1刷 1,700円 イラストレーション 川口澄子 ブックデザイン 鈴木成一デザイン室

初出  「小説すばる」 天使たちの場所(1998年1月号) 季節はずれ(1997年8月号) チャンギを発つ(199 7年5月号) 空が変わるまで(1997年1月号) サリーの微笑(1996年9月号)  「問題小説」 風はこたえない(1 994年7月号)

クールで、爽やかで、ほろ苦い。 香納タッチの人間劇場には、 エキゾチシズムがよく似合う。 ――香山二三郎氏推薦 異国を舞台 に映し出される人生模様六話。(帯)

「空が変わるまで」はけっこう好きだ 。うん。「チャンギを発つ」には、ちょっとハードボイルドなところや探偵小説らしき雰囲気も漂っていてなかなかヨイ。そう。この短編 集には、再会だけではなく、別離や旅立ちも描かれている。ゆえに、ほろ苦さの中に甘さがあるような味付けになっているのだろうか 。


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2005/01/02更新