ひまわりの祝祭 LE FESTIVAL DU TOURNESOL No.545
うーん。麻里の位置付けはなんだったのさ?英子の自殺の原因も分かったんだかなんなんだか。ハードボイルドに生きたのはどちらかと いうと英子で、秋二はその傍観者だよ。まぁ、アクトはハードボイルドかもしれないけど。といって、読んでいてつまらないわけじゃない 。絵画について書いているだけあって?話が絵的で場面場面が美しいこともある。どう評価していいのかよくわからないが、そもそも別に 評価の必要なんかないんだ。って、逆に気づかされたりして。(03/05/30)
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藤原 伊織 昭和23年生まれ。大阪府出身。東京大学文学 部仏文科卒。昭和60年「すばる」文学賞を「ダックスフントのワープ」で受賞。平成7年「テロリストのパラソル」で江戸川乱歩賞を受 賞、ついで翌年、同作品で直木賞も受賞、絶賛を浴びた。現在、(株)電通勤務。
講談社 単行本 1997年6月13日第1刷 1,700円 装幀 辰巳四郎
直木賞・乱歩賞 受賞第一作! 圧倒的評価を得たダブル受賞作「テロリストのパラソル」をしのぐ書下ろしニューハードボイルド! 幻の歴史的名画をめぐり、かつてアートの世界に生きた孤高の男がたどる清冽な愛。(帯)
彼女の目が僕を見た。 「数十億?」 「ひょっとしたら百億円を超えるかもしれない。もう一度、読みあげてくれないか」 彼女はそ のアルファベットをこの国の言葉にかえ、今度はなめらかな口調で読みあげた。 「見つかった。ようやく私はたどりついた。ひまわり。 アルルの八枚目のひまわり」 僕は牛乳をひと口飲んだ。 「もし、それが事実なら世界の美術界が震撼する。伝説が修正される。神話が もうひとつ誕生することになる。」(本文より)(帯)
次の日たまたま、ボストン美術館(名
古屋のだよ)へ行き、企画展示が印象派ってことでファン・ゴッホも紹介はされてた。やっぱり、「ひまわり」が使われていた。どうも
、恩田陸の『月の裏側』を読んでから、ゴッホ=糸杉のイメ
ージが強烈だったんだけど、戻った。ファン・ゴッホ=ひまわりに。ところで、これ、「愛」がテーマなのか?そうだったのか。わからん
かったなぁ。新聞配達青年はいい味出してた。
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2004/12/31更新