偶然の音楽 The Music of Chance No.443
石を積み上げ壁を作ろうとする話。壁は目標なのか障害なのか。推理小説ばっかり読んでると、放置される謎にいらだったりもするけど 、解決があるとしたら、話の中というよりは、話の外の世界に。と、思えばいいような気もする。(03/01/03)
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Paul Auster ポール・オースター 1947年生れ。コロ ンビア大学卒業後、数年間各国を放浪する。'70年代は主として詩や評論や翻訳に創作意欲を注いできたが、'85年から'86年にかけて 、『シティ・オヴ・グラス』『幽霊たち』『鍵のかかった部屋』の、いわゆる「ニューヨーク三部作」を発表し、一躍現代アメリカ文学の 旗手として脚光を浴びた。他の作品に『最後の物たちの国で』『ムーン・パレス』などがある。
新潮文庫 オ 9 6(新潮社)6771 文庫 平成13年12月1日発行 590円 訳 柴田元幸 カバー装画 塩田雅紀 カバー印刷 錦明印刷 デザイン 新潮社装幀室 解説 小川洋子 平成10年 12月新潮社より刊行(bk1 amazon) 1990
突然$200,000 もらったら、 あなたはどうしますか? ナッシュは目的のない旅に出ました。 使い切れない自由を道連れに 。(帯)
主人公のジム・ナッシュは、 自分のことを自由だと思っているが、 実は生きる意味を 失っているにすぎない。 ポール・オースタ ー(帯)
妻に去られたナッシュに、突然20万ドルの遺産が転がり込んだ。すべてを捨てて目的のない旅に出た彼は、まる一年赤いサーブを駆っ てアメリカ全土を回り、<十三ヶ月目に入って三日目>に謎の若者ポッツィと出会った。<望みのないものにしか興味の持てない>ナッシ ュと、博打の天才の若者が辿る数奇な運命。現代アメリカ文学の旗手が送る、理不尽な衝撃と虚脱感に満ちた物語。(裏表紙 )
「The Music of Chance」というタイ
トルと、『ムーン・パレス』に似たところのある主人公の設定から想像しながら話を読み進むと、ラストで
、まさしく「理不尽な衝撃と虚脱感」ってやつに襲われる。うん。表紙の絵、アメリカ全土を一人でさまよったナッシュをよく描いている
と思う。(違う意味だったら通じてないけど…)
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2004/11/21更新