「鎌倉の琴」殺人事件 No.446

「有馬温泉殺人事件」を読みかけだが、志垣警部より朝比奈耕作が懐かしくなったので、こっちから先に読み終えた。今回は、平田がま たまた転職してまたまた事件に巻き込まれるという設定だ。いつになく?平田が饒舌。懐かしい朝比奈節も健在だったし、平田もなかなか の弁士?でした。鎌倉の町が舞台。十年以上前に訪れたきりなので、雰囲気しか覚えてないが、またいってみようかなぁ。と思った。ガイ ドブックより、人を旅に誘う本かも。(03/01/05)

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吉村 達也

書下し長篇本格推理 四季の殺人3 トクマノベルズ(徳間書店) 新書 2002年10月31日初刷 800円 カバーデザイン  中原達治 2004年9月徳間文庫刊行(bk1 amazon

「琴の音を聞きながら、私は死にます。20年生きれば十分です」 秋の夜、名門女子大・北鎌倉聖陵学院二年生の奥泉京子(おくいずみきょうこ)から友人たちの携帯電話に一斉に入った自殺予告のメール。そして、京子は恋人の 柳田桐人(やなぎだきりひと)とともに円覚寺(えんがくじ )山門で睡眠薬心中を図っているのが見つかる。だが京子は助かり、桐人は少量の睡眠薬にもかかわらず死亡。ふたりの小指は黄金 の琴糸で結ばれていた。 折りしも朝比奈耕作の友人平田均が新しい仕事に選んだのが同大学の臨時講師。講義テーマは「犯罪とメディア 」。受講生たちは友人の死を殺人だと騒ぎ立て、探偵ゲームに没頭するが、じつはその中に殺人者が隠れていたと朝比奈が見抜く! 「四 季の殺人」第三弾!(見返し)

《四季の殺人》第三弾は探偵ゲームの趣向をとった。転職マニアの平田均がなんと北鎌倉の名門女子大で臨時講師に。外部の聴講生を含 む男女大学生が、仲間の「心中失敗」事件を殺人とみなして推理合戦を繰り広げるが、その中に犯人が。朝比奈耕作は騙されない。(裏表 紙)

エピローグで、犯人が、##母への手紙に「すべてはあの男がいけないのです。朝比奈耕作という推理作家が……。##というところがあるが 、それって、##自分は自分で悪いと思っていない。##ということだろうか。だったら怖いな。さしもの 平田さんも、学生の正義感や倫理観の前にタジタジ。なシーンが笑える。お互い正論吐いてるんだけどね。ま、学校にいる間だけ通用する 正義感とかを吉村さんが書けるのがすごい。頭ごなしに否定しない平田というキャラクター造詣もなかなか。


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2005/03/08更新