「吉野の花」殺人事件 No.86

朝比奈耕作シリーズ。分厚い。なんなんだ、この厚さ…。昼休みに職場で読んでたら後輩に「そんな厚い本、初めて見ました」って言わ れた。持ち主のこびとに報告したら、「え〜?そんなこと言ってたら、京極夏彦の本なんてどーなるの?」…どーもならん。上下2巻に分 ければ、電車通勤の方にも喜ばれそうな気がするけど。またまた作品リストを見ずにテキトーに選んだら、「富士の霧」殺人事件から1作 飛んでた。でも、今読んでるのは、作中にこのあいだ吉野へ行った事件がどーだこーだというくだりがあったので、多分、順番が近いんだ ろーな。厚いけど、長さは余り感じない。さすがに2日かかったけど。「雪の足跡」に関する考察はおもしろい。最もだと思う。あ〜。天 川行きたい。(01/10/06)

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吉村 達也  本作からはじまった朝比奈耕作の新シリーズ《 四季の殺人》は「吉野の花」「横濱の風」「鎌倉の琴」「舞鶴の雪」の四作品から成る。それぞれは独立したミステリーだが、そこには共 通のテーマが存在する。それは《日本人特有の精神構造が引き起こす異常殺人》。

書下し長篇(表紙では「編」)本格推理 四季の殺人1 トクマノベルズ(徳間書店) 新書 1999年3月31日初刷 1,40 0円 カバーデザイン 中原達治 作家改造記+取材旅ノート 吉野・天河神社・洞川温泉・女人結界 2004年3月徳間文庫刊行(bk1 amazon

花咲村の惨劇を彷彿とさせる桜吹雪に彩られた殺人劇が、またも朝比奈耕作を襲った。 月光に照らされた雪景色の中で眺める満開の夜 桜――雪・月・花の三要素が揃ったとき、吉野の山の蔵王堂に惨劇が起こる。不気味な殺人予告状で標的にされたのが、地元の名士・井筒屋 義信が誇りとする美しい三人の娘、雪絵・月絵・花絵。闇に響く法螺貝の音とともに、異様な美意識に彩られた連続殺人の幕が切って落と された。 朝比奈耕作、待望の新シリーズ『四季の殺人』第一弾!(見返し)

あとがきのようなページに、吉村さん が、「日本語という言語は、物事を論理的に表現したり正確に伝達する機能にまったく欠けており、自分の頭脳をこの日本語で動かしてい る限り、人間関係のトラブルや悩み事をうまく解決することは不可能である」という理由から英語を勉強したことが書いてある。英語圏で だって、人間関係のトラブルや悩み事はあると思うんだけど。ただし、なんでトラぶってるか、なんで悩んでるのかということが明確かも しれない。対象が明確なら対処することもできるというわけか? 天川村、行ったことあるけど、特にオーラのようなものは感じずに帰っ てきた。ただ、山深く、良いところだとは思ったので、また行ってみたい。それより昔に吉野山へ桜を見に行ったときも、遅すぎて奥千本 も終わってたので、今度は満開の桜を見たい。やー、それにしても、枕にできそうなくらい厚いな〜。「殺人事件」とつくときはわりと平 田が巻き込まれてるような気がする。「惨劇」と「殺人事件」のタイトルのつけ方に法則はあるんだろうか?わからん。


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2005/03/08更新