銀河鉄道の惨劇 No.677

上下巻ものには珍しく、発行年月日が違う。秋の北海道旅行で、チミケップも候補地に挙がっていたので、ふーん。こんなとこか。と、 想像しながら読んだ。陸別の駅には寄ったし、足寄の駅も通り過ぎたし。ふるさと銀河線、一度乗ってみたいなぁ。北見市役所の上田君の と上司の島田さんの話を笑いながら読んでたら、次の日、似たような目に。といっては、失礼なんだけど、世の中にはいろんな仕事がある わ。(03/11/11)

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吉村 達也

書下し長篇本格推理 トクマ・ノベルズ(徳間書店) 新書 上 1995年7月31日初刷 820円(本体796円) 下 199 6年2月29日初刷 860円(本体835円) カバーデザイン 矢島高光 口絵写真 吉村達也 上 取材旅ノート『銀河鉄道』とチ ミケップ湖 下 キャラクター別作品リスト 1999年1月徳間文庫(上 bk1 amazon 下 bk1 amazon)刊行

チミケップ湖に幽霊が出る――北海道北見市の南に位置し、観光客もあまり訪れぬ山あいの小さな湖。冬は凍結し雪に埋もれる神秘の湖 にまつわる幽霊伝説を耳にした大富豪の一人息子・中垣内和(なかがいちかず)少年は、お坊ちゃま の財力と特権を生かして、家来の大人たちを引き連れ、真相解明のキャンプを湖で張ることにした。一方、推理作家の朝比奈耕作は、地元 ローカル鉄道の『ふるさと銀河線』を舞台にしたミステリー執筆のため、やはりこの湖にテントを設営。そこで彼らが遭遇したのは、ワラ 人形による恐怖の連続予告殺人だった!(上巻見返し)

今回の取材旅行の眼目のひとつは、チミケップ湖畔でのキャンプだった。アウトドア、となると、とたんに男たちの目が輝きだす。設営 を終え、黄昏(たそがれ)を迎え、火をおこす。それを囲んで酒を酌みかわす顔々は、火影に揺れて 優しげだ。吉村達也も喜々としている。(上巻裏表紙)

北海道の東に位置する神秘の湖《チミケップ湖》に幽霊が出る? その噂を追って湖畔にキャンプを張った中垣内和(なかがいちかず)少年一行の六人。最初の晩に一人が消えた。次の晩に幽霊が出た。そして消えた男が死体となって 舞い戻り、大惨劇が始まった。三十三年前に溺死したはずの童女が手鞠と戯れ、老婆が啜り泣き、風は唸り木々は揺れ、湖が泡立つ奇怪な 夜! 朽ち果てた一軒家で展開する朝比奈耕作と金田老人との頭脳合戦。逆転の末に真相にたどりついたと思ったらまた逆転! はたして 二人は宿命の人間ドラマを解読できるのか?(下巻見返し)

本篇上巻の刊行が’95年7月。長らくお待たせしましたが、とうとう完結! 首を長くしてお待ちいただいた読者の期待に十分こたえ る作品に仕上がった。朝比奈耕作より一足先に犯人当てを楽しんでおられた方々、その予想を見事裏切る逆転劇にぜひご期待ください。( 下巻裏表紙)

ふるさと銀河線、わりとかわいらしい コンセプトの路線で、陸別駅の構内も看板に星座があしらってあったり、がんばって、「銀河」をイメージしてました。日本最低気温観測 の地。らしいです。##岐栄と芹沢がお互い気づかずにすれ違う駅です。##bk1、Amazonとも表 紙画像なし。取材旅ノートで看板の写真が出てきたチミケップホテル。両親が行きましたが、すごい道をガンガン進むらしい。ホテル自体 はそれほどよいホテルと言うわけではなかったけれど、ロケーションがロケーションだけに、他では味わえない隔絶感だったそうです。一 度は行ってみたいなぁ。


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2005/03/08更新