こわれもの FRAGILE No.455

あぁ。それで、そういう書き出しだったんだ。というラスト。一瞬、夢から覚めたかのような。主人公が何かに立ち向かおうとするのは 、やっぱり、読みやすい。前向きで。おもしろかった。(03/01/13)

浦賀 和宏のページへ 作品名順一覧 こへ 読書日誌へ bk1 amazon


浦賀 和宏  浦賀和宏のデビューは衝撃であった。一九九八 年、十九歳の時、『記憶の果て』で第5回メフィスト賞を受賞。ミステリーの形式をとりつつも、ジャンルへの挑戦ともいえる物語世界を 紡ぎ出した。以降、旺盛な筆力で独自の世界を構築し、熱烈な読者を獲得している。

書下し長篇ミステリー 徳間ノベルス(徳間書店) 新書 2002年4月30日初刷 800円 カバー写真 ゲッティイメージズ  カバーデザイン 多田和博

売れっ子マンガ家、陣内龍二の婚約者・里美が交通事故で死んだ。ショックのあまり、陣内は、自作のヒロインを作中で殺してしまう。 たちまちファンからの抗議が殺到。その中に里美の死を予知した手紙があった。日付は事故の数日前。陣内が手紙の差出人を訪ねると、神 崎美佐という48歳の落着いた女性だった。部屋には作中のキャラクターが飾られ、熱心なファンであることを示している。何故、神崎は 里美の死を予知できたのか。 そして、予知された死は防げないのか? 23歳の俊英が挑む迷宮的ミステリー!(見返し )

実は、##陣 内ではなく里美が主人公。出だしの、2段組でない部分が外側の時間で、2段組の部分は、里美の内側の時間。##という設定は、 わからなかったなぁ。作中の、陣内の作品について、なんでファンが夢中になるかとか、よく考えられてるなぁ。なんか作品のモデルがあ るのか、流行る作品の最大公約数みたいなもんなのかわかんないけど。


著者名順一覧 う 本棚    
2004/09/23更新