われ笑う、ゆえにわれあり No.606

哲学について書かれているんだと思うが、時々「ぶぶぶっっ」と噴出したくなるのは何故だ。まじめとふまじめの境のような。そうでな いような。柴門ふみによるあとがきもおもしろい。(03/07/31)

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土屋 賢二  昭和19(1944)年岡山県生まれ。東京大 学文学部哲学科卒。現在、お茶の水女子大学教授。著書に、「われ笑う、ゆえにわれあり」「哲学者かく笑えり」「人間は笑う葦である」 「猫とロボットとモーツァルト」などがある。ほかに姉妹篇「われあらず、ゆえにわれ笑わず」と「土屋賢二著作集」全30巻(別巻『土 屋賢二学術論文集』全5ページ)の出版を希望している。さらに「家庭生活円満の秘訣」と「哲学の問題の簡単な解き方」をだれか出版し てくれないかと願っている。人柄としては、温厚篤実な紳士で、芸術を愛する嘘つきである。

文春文庫 つ 11 1(文藝春秋) 文庫 1997年11月10日第1刷・2002年6月25日第13刷 448円 装幀・装画  宇治野宗輝 解説「ふみの恩返し」――解説に代えて―― 柴門ふみ 1994年11月文藝春秋より単行本として刊行(bk1 amazon

著者自身によるプロフィール 「私の人となりについていえば、容貌と性格と知能にはかなりの問題があるものの、しかしそれを除けば 、これといって特に欠点はないと言い切れる(帯)

解説・柴門ふみ 「ふみの恩返し」より 昭和五十年春、私は大きな喜びと期待を胸に、お茶の水女子大哲学科に入学した。 同じ年、 一人の気鋭の学者が、専任講師として同哲学科に招かれた。それが、土屋賢二恩師である。 哲学科の中で美学美術史を専攻した私は、土 屋先生のゼミに出たわけでも、卒論の指導を受けたわけでもない。一年の時、一コマ、「古代中世哲学史」の授業を受けただけである。そ れでも、何故、恩師かというと、昭和五十年の出会い以来二十余年、毎年、 「早く先生に恩返ししろ」 という文面の年賀状をいただき 続けた結果、恩返しせねばならぬほどの恩師だったのか、と、いつの間にか洗脳されてしまったのだ。(帯)

愛ってなんぼのものか、わたしはこうして健康に打ち勝った、あなたも禁煙をやめられる、なにも考えないで楽しく生きる方法、超好意 的女性論序説、汝みずからを笑え……などなど本邦初の「お笑い哲学者」が、人間について哲学的に、大マジメに考察した、摩訶不思議、 変幻自在、抱腹絶倒の処女エッセイ集。 解説・柴門ふみ(裏表紙)

bk1表紙画像なし。ソクラテスみた いな肖像画が舌を出し、「女性をとことん賛美する」という字を指差している。ま、こういうスタンスの人って多いよね。ヘンな奴。と、 思われたくなければ、人前で読まないこと。笑いをこらえることに絶対の自信がある人は別。


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2004/09/23更新