Ave Mariaアヴェ マリア No.773

『原罪の庭』の真相に触れているので、読んでない人はそっちから読もう。ってことです。この番外編シリーズ(ってのもヘンか)、苦 手です。甘々なんで…。成長過程の少年(青年)にはどうしても、厳しくなってしまうなぁ。しょーがないよね。その時期通り過ぎてるか ら。うらやましくも、思い出したくないんだよなぁ。シリーズ本編の間を埋めるような時間軸になっているところがおもしろかったです。 本編を読んでいたときにはなんとも思わなかったことを、「ほう。そうだっけ?」とか言って。(04/06/11)

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篠田 真由美  1953年、東京本郷生まれ。早稲田大学第 二文学部卒。専攻は東洋文化。 91年に『琥珀の城の殺人』が第二回鮎川哲也賞の最終候補となり、翌年、東京創元社より刊行。中井英 夫氏らの注目を集めた。建築探偵桜井京介のデビューは94年。以来、絢爛たる悪夢を内包する館たちのために京介、蒼、深春らは走り、 成長する。またさらに、『彼方より』『この貧しき地上に』(全3巻/以上いずれも小社刊)、『龍の黙示録』『東日流妖異変』(祥伝社 )などでも圧倒的な美学を披露。著書は他に『墮とされしもの』(徳間デュアル文庫)、『幻想建築術』(祥伝社)『アベラシオン』(小 社刊)などがある。 近刊予定に『聖なる血』(祥伝社)。(裏表紙見返し) デビューして十年は疾うに越したが、そのいまになっても ひとりきりの登場人物を描き出し、書き継いでいくことの不思議さをつくづく感ずる時がある。白い紙の上に、ただ言語によって構成され た抽象的な存在でしかないはずのものが、確かに生きていると感じられるのは、なんと奇妙なことだろう。 それは元はといえば作者の脳 から生まれた。だがその『彼』に生命を与えてくれたのは他でもない、読者であるあなただ。だから『彼の物語』は、すでに『あなたの物 語』なのだ ――篠田真由美(見返し)

講談社ノベルス(講談社) 新書 2004年5月10日第1刷発行 880円 ブックデザイン 熊谷博人 カバー写真 半沢清次  カバーデザイン 岩郷重力

封印された過去が蘇り、血の惨劇の真相が今、語られる! 『原罪の庭』の薬師寺家事件に再び迫る!(帯)

血塗られた惨劇から14年。時効を前に『原罪の庭』の真相に新たな光が!(巻末のシリーズ案内)

建築探偵シリーズ番外編! 一家が惨殺された猟奇殺人、薬師寺事件。語らなかった真実が明らかに!!(巻末の最新刊案内)

血塗られた薬師寺(やくしじ)家事件の惨劇から14年。時効の完成を目前にして、唯一の生存 者である蒼(あお)こと薬師寺香澄(かずみ)のもとに謎め いた封筒が届く。カードにはただ一言「REMEMBER」。そのことばに急き立てられるように記憶をたどる蒼の脳裏に、やがて明滅す る過去の映像、耳に流れる旋律。 『原罪の庭』の真相に新たな光を与える建築探偵番外編。(裏表紙)

飛翔。って感じ。カバー写真も、この 物語りも。


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2005/01/25更新