残響 No.691

収録作品  呟き  来なかった、明日あす  薔薇の刻印  気泡  残響

特殊能力のある主人公。が、特殊能力を身につけた?訳が哀しい。で、連作なので、いろいろなアプローチがある。それが、全部違うっ てのは、うまいねぇ。構成上当たり前かもしれないけど。主人公がどう、事件に巻き込まれるのか。そのあたりを探りながら読んでるとふ と、事件が展開する。(03/12/06)

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柴田 よしき  東京生まれ。『RIKO―女神(ビーナス)の永遠』で第15回横溝正史賞を受賞、作家活動に入る。受賞作の主人公、村上緑子は女性刑 事のイメージを大きく変えるキャラクターとして圧倒的な人気を獲得、シリーズ化されている。その他、本格推理長編『少女達がいた街』 、壮大なスケールで展開されるパニック伝奇『炎都』シリーズ、思わずニヤリとさせるライトミステリー『フォー・ディア・ライフ』シリ ーズ、女性心理の奥底を巧みに描いた短編集『貴船菊の白』など、ジャンルを越えた意欲作を発表し続けている。

新潮エンターテインメント倶楽部(新潮社) 単行本 2001年11月30日発行 1,500円 装画 中堀慎治 装幀 新潮社装 幀室

初出  『小説新潮』 呟き(1999年6月号) 来なかった、明日(2000年1月号) 薔薇の刻印(2000年10月 号) 気泡(2001年3月号)  書下ろし 残響

頭の中に反響する「声」 それは、過去から運ばれてきた聞こえるはずのない――真実。 特殊な力を持つが故の苦悩を静謐なタッチで 描いた連作ミステリー(帯)

ドメスティック・バイオレンスから逃れ、新しい人生を歩きだした杏子の抱える闇が死者の残留思念と共鳴したとき、時間の底に眠って いた冷たい真実が浮かび上がる! 押さえきれない「力」に傷つきながらも、懸命に生きる杏子が遭遇した様々な悪意。(帯)

頭の中に反響する声……それは、過去から運ばれてきた聞こえるはずのない「声」。ドメスティック・バイオレンスから逃れ新しい人生 を歩きだした杏子の抱える闇が残留思念と共鳴したとき、時間の底に眠っていた冷たい真実が浮かび上がる!特殊な能力を持つが故の苦悩 を静謐なタッチで描いた連作ミステリー。(見返し)

これは能力の話を書いたわけでなく、 杏子の話なので、能力の発現や取り扱い?や、波及効果などが変わってくる。多分、使用する人間が変化するから。最終話は書下ろしだが 、表題作でもある。ま、本筋からはずれてるんだけど、##石神、一人暮らしの女の家の鍵をあけたら、閉めてや れよ。##危ないだろ。


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2005/02/27更新