無間人形 POISONING DOLL 新宿鮫W No.190

例によって、薬についての細かい説明などは斜め読み。きっと、これ、調べんの苦労してるんだろうし、こういうことまで書いてあるか ら、現実味が増すし、おもしろいんだろうけど。文句なく、おもしろかった。タイトルとイラストはちょっとばかし不気味だったけど。そ ーいやー、昔の刑事ドラマ(2時間もの)か、映画のTV放映かどっちかで、覚せい剤の密輸なのか、売人なのか、なんかを追ってる刑事 が、最初の1時間15分くらい、主人公の女性の身を保護しつつ捜査に当たってたのに、途中で、売人をとっちめて、殺したかどうか覚え てないけど、ふところからなんか取り上げて、後で、トイレの中でそれを取り出して、自分に打ってた。取り締まっててはまっちゃったと いう設定だったのかなんなのか忘れたけど。作品の中では、麻薬などは厳しく批判されている。自分も、よいことだとはちっとも思ってな いけど、そこまで…というほど苛烈に。なんというか、今のところ、直接被害をこうむっていないので、あまりにも厳しく批判する人がい ると、ついつい、かばいたくなるくらい手厳しい。ま、売れた本が、薬の被害について厳しく書かれているのはいいことだと思う。知る機 会、ってのかなんてのか。ふぅ。(02/02/10)

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大沢 在昌  もう怠けるな、プロ中のプロよ 作家 生島治 郎(いくしまじろう) 大沢くんが充分にプロとしての面(つら )がまえになったとき、私はこの辺がタイミングだと思ってそそのかした。「六十にもなるおれが書き下ろしをやっているのに、お まえさんがやれないということはないはずだ。今年中に書き下ろしを書くと約束しろ。編集者相手ならば延ばせるだろうが、おれとの約束 は延ばせまい」。こう脅迫したのは、才能があるくせに、彼には怠け癖もあるからだった。「わかりました。約束します」彼が神妙にうな ずいたのは、自分でもこの辺で代表作をといううずきを感じていたからにちがいない。そして、私との約束どおりに、大沢くんは『新宿鮫 』を書き上げた。さらに、『毒猿』でプロ中のプロの本領を発揮した。直木賞を受賞したことは、その上の幸運であったが、いずれにしろ 、彼も三十代後半になり、自分の才能が自分ではっきり見えているにちがいない。(直木賞授賞式の著者 撮影・塔下智士)(裏表紙)  「著者のことば」 またしても「新宿鮫」は、私の人生を大きくかえた。このシリーズでなおも賞をいただけるとは、正直思ってもいなか ったことである。 幸運は幸運として、読者に対するスタンスは、今後もかえるつもりはない。「新宿鮫」は、私という「モノカ木(き)」の大きな幹となった。その幹を、これからもさらにのばし、太くしていきたいと願っている。(見 返し)

長編刑事小説 カッパノベルズ(光文社) 新書 1994年7月31日初版1刷・1994年8月10日2刷 816円 カバー・デ ザイン 亀海昌次 カバー写真 吉野雄輔 カバー印刷 近代美術 本文のイラストレーション レオ澤鬼 『新宿鮫 無間人形』のタイ トルで1993年10月に読売新聞社より四六判として刊行されたもの(bk1 amazon)に加筆修正 2000年 5月光文社文庫(bk1 amazon)刊行

「新宿鮫(しんじゅくざめ)」――新宿署刑事・鮫島(さめじま )を犯罪者たちは恐れをこめてこう呼ぶ。覚せい剤、人間を蝕(むしば)む戦慄(せんりつ)の薬。新宿に、舐(な)めるだけで効く危険な新 型(「アイスキャンディ」)が。密造犯は、財閥・香川(かがわ )家の昇(のぼる)・進(すすむ)兄弟だった。流行 する薬(しゃぶ)を狙う藤野(ふじの)組・角(すみ)の巧妙な罠(わな)で、弟・進が覚せい剤地獄に。しかも 事件に隠された哀しい秘密を、さらに狙う者が!? 一方、薬(しゃぶ)を激しく憎む鮫島は、懸命 に密売ルートを探る。が、次々に手掛かりを絶たれ、麻薬取締官からは露骨な妨害! 苦闘する鮫島に兄・昇の脅迫……暴走する進を角か ら救えというのだ。昇の手には鮫島の恋人・晶(しょう)!? 名実ともに現代を代表する超人気シ リーズ第四弾、第百十回直木賞受賞の感動巨編。カッパ・ノベルス版で待望の登場!!(裏表紙見返し)

むげんにんぎょう。なんのこと??? むけんにんぎょうか???あ。「げ」が正解のようです。どっちでも変換きくけど。で、無間人形の意味は???Amazonは表紙画像 なし。


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2005/03/21更新