あでやかな落日 No.503

厚さ3センチくらいはありそうな長編だが、おもしろいので、後半は一気に読まされる。困ったものだ。場面転換がうまい、という通常 の意味とは違うかもしれないが、章の区切りがおもしろい。時間の空白に区切りがついている場合ももちろんあるが、連続した場面でも、 主人公の思考が一瞬停止するような場面にも章区切りやってくる。いや、思考が停止したとき、というより、思いがけない出来事に対処す るために、通常では何時間もかけて考えることを一瞬のうちに同時に考えているとき。の方が近いだろうか。どっちでもいいけど 。(03/03/13)

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逢坂 剛  1943年東京都生まれ。中学時代から探偵小説 、ハードボイルド小説を書きはじめ、’80年『暗殺者グラナダに死す』でオール読物推理小説新人賞を受賞。ギターとスペイン内戦を扱 った『カディスの赤い星』で第96回直木賞、第40回日本推理作家協会賞受賞、第5回日本冒険小説協会賞をトリプル受賞。著書、『イ ベリアの雷鳴』(講談社)、『牙をむく都会』(中央公論社)、『配達される女』(集英社)、『禿鷹の夜』(文藝春秋)、『熱き血の誇 り』(新潮社)ほか。

講談社文庫 お 47 12(集英社) 文庫 2001年2月15日第1刷 1,038円 カバーデザイン 安彦勝博 カバーフォ ト ボンカラー 解説 藤原伊織 1997年7月毎日新聞社より単行本(bk1 amazon)として刊行 初出  『サンデー毎日』’96年1月28日号〜’97年3月16日号

岡坂神策が情報戦の渦中に! 広告業界の内情をリアルに映した極上の長編サスペンス。(巻末の最新刊案内)

現代調査研究所の岡坂神策が見いだした女性ギタリスト香華(こうげ)ハルナが、大手家電メー カーの大型プロジェクトでイメージ・キャラクターに選ばれた。だが企業秘密であるその情報が業界紙にスッパ抜かれる。巨費と虚栄を巡 り権謀渦巻く広告業界の裏面を、圧倒的なリアリティをもって描ききった極上のサスペンス。(裏表紙)

うーん。岡坂神策とイメージ・キャラ クター。うーん。まぁ、あり、でしょう。ところで、また、理恵さんはスペインに行ってるようですね。これ、昼休みに読んでいて、おも わず笑ってしまったシーンがあったんだけど、どこだったか忘れた。まぁ、特定できないくらい、あちこちに「くすり」な箇所があるけど ね。


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2005/03/20更新