空白の研究 No.304
収録作品 真実の証明 美醜の探求 嫌悪の条件 不安の分析 空白の研究
オチが秀逸というか、怖かったのは、「不安の分析」。「空白の研究」「美醜の追及」は、先が読めた。「真実の追究」。形式も内容も おもしろかった。「嫌悪の条件」笑えた。読後感が「くすっ」なのは、この作品だけだ。「空白の研究」の祝田は他所でも活躍しているら しい。楽しみだ。(02/06/22)
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逢坂 剛 一九四三年東京生。中大法学部卒。広告会社勤務 のかたわら執筆。八〇年「暗殺者グラナダに死す」でオール讀物推理小説新人賞を受賞してデビュー。八七年「カディスの赤い星」で直木 賞受賞。他に「百舌の叫ぶ夜」。
集英社文庫 お 16 2(集英社) 文庫 1987年3月25日第1刷・2001年4月7日第7刷 590円 カバー 坂川栄治 解説 新保博久 献辞 柳井誠氏に 昭和56年9月双葉社より刊行(bk1)
季子(すえこ)が夫の愛人を殺したことは、本人の自白からも、証拠品などからも間違いないら しい。だが、裁判までの過程で、供述に微妙なぶれがあるとして、精神鑑定の依頼を受けた祝田が、犯行時の一瞬の空白を探ってゆく と……。表題作他、心理分析を背景にして描く奇妙な味のミステリー集。(裏表紙)
「真実の証明」##弦田と悠子が組んでるのは、読み進むにつれて、わかってくるけれど、滑川まで共犯とはね〜。##「不安の分析
」のラストの皮肉さには、思わず笑ってしまい、さらに、背筋がゾクッとした。「空白の研究」表題作だけあって、読み応えあり。「美醜
の探求」##聖田、登場の瞬間に犯人決定。だったので、逆に、娘があやしそうに振舞うのが意外だった
。##あるほど。嫌悪の情景は、サスペンスっぽいところが少なく、笑えたりもする。##人死にもでない
し。##bk1は表紙画像なし。
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2005/03/20更新