三月は深き紅の淵を No.320

こびとは、第4章の意味が理解できなかったそーだ。理解しなくていーんじゃないだろうか。推理小説ばっか読んでると、ちょっとそっ からずれたジャンルは受付けにくくなるんかな。恩田陸作品で最初に読んだのが推理小説?だったのもその、「わからない!」度に拍車を かけているような気がする。わからなくていいものを「わからない!」とは言わないもんな。(02/07/13)

魅惑的なタイトル。本を探すという蠢惑的な謎。(読書日誌311−320へのコメント)

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恩田 陸  1991年、第三回日本ファンタジーノベル大賞 最終候補作となった「六番目の小夜子」(新潮社刊)でデビュー。ホラー色の強い作品であったが、綾辻行人氏を初めとする若手ミステリ ー作家の注目を集める。著作は「球形の季節」(新潮社)「不安な童話」(祥伝社)など。本書「三月は深き紅の淵を」は「メフィスト」 誌連載中から話題となる。

Mephisto Club (講談社) 単行本 1997年7月7日第1刷 1,800円 装幀 北見隆 デザイン 京極夏彦with Fisco 2001年7月講談社文庫(bk1 amazon)刊行

その本は たった一人にだけ、 たった一晩しか 他人に貸してはなりません。 かつて一度でも、むさぼるように本を読む幸せを味わ ったことのある人に。(帯)

第四章で、「彼女」が「流行りまくっ ていた」ので気恥ずかしかったと称する「入れ子式」の話が好きなので、これはそうじゃないらしい。とわかって最初はがっかりした。そ れでも、面白く読んだ。でも、第三章は重いぞ〜。重い。重いったら重い。作中作の「三月は深き紅の淵を」をキーワード?が「ざくろの 実」だとしたら、##現実のというか、恩田陸作の『三月〜』のキーワードは、「小泉八雲」か「出雲」といった ところか?それとも「雲」?##そして、出かけていって事件が起きる。そんなところ?実験的な気もするけど、さほど違和感なく 楽しめた。特に第一章。笑った笑った。北見さんの装幀が素敵です。いつもながら。


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2004/12/31更新