方舟は冬の国へ No.939

SF?なのか?さらっと一気読みしましたが。なるほど、冬の国へ、か。タイトルがそれぞれ、映画(かドラマ)のタイトル。(だと思 う)なんとなく、80年代っぽい。えっと、実際の職安では、あんなに話さないと思うけど。忙しいし…。多分、職員のほうが、「ごめん ね仕事があって」みたいに引け目を感じてるんじゃないかなぁ。まぁ、中にはそうでない人もいると思うけど。設定はおもしろいとおもい ます。あいかわらずファンタジックだなぁ。とは、思うものの、その世界の中の作りこみはしっかりしてるんじゃないかと思います。舟に 乗る時代。(05/03/19)

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西澤 保彦  著者のことば 非日常的、かつ非現実的な物語 という意味において、本書『方舟は冬の国へ』は、これまでのわたしの著作の中でも最も「あり得ない」話になっていますが、そこは「お となのお伽噺(とぎばなし)と割り切って、気軽に楽しんでいただければ幸いです。 なお執 筆中(厳密にはながら書き≠ェできない質なので、その合間)のBGMは、サザンオールスターズの「夏をあきらめて」でした。

長編本格推理 カッパ・ノベルス(光文社) 単行本 2004年8月25日初版1刷発行 本体857円+税 カバーイラスト 駒田 寿郎 カバーデザイン 祖父江慎+柳谷志有(cozfish) カバー印刷 半七写真印刷 本文イラスト 駒田寿郎

初出  「小説宝石」 FAMILY BUSINESS(2002年5月号) THE BUSY BODY(2002年8月号) PILGRIMAGE(2002 年11月号) LOVE TRIANGLE(2003年5月号) HAPPY DAYS(2003年9月号) THE WASTE LAND(2003年12月号)  BEWITCHED(2004年3月号)

うん。とっても素敵。 ――新井素子 鮮烈にして不可思議な、家族をめぐるミステリー(帯)

かりそめの家族。偽りの夏休み。なぜこんなにも、愛おしいのだろう―― 六年勤めた会社を辞め、失業中の十和人(つなしかずと)は、ハローワークの前で奇妙な男に声をかけられた。仕事を依頼したいという。それは、一ヶ 月の間、別の名前を名乗り、見知らぬ女性と少女との仲のいい三人家族を装って、盗聴器と監視カメラでのある家に滞在するというものだ った。依頼を受けて滞在を始めた三人に、不思議な現象が起こりはじめる……。 (裏表紙見返し)

監視カメラとマイクがはりめぐらされた別荘で、初対面の女性と子供と、仲睦まじい家族を演ずるっていう仕事を引き受けた主人公。報 酬は法外、そのかわり質問は一切なし。 この設定だけで、ミステリ好きなら様々なことを考えるだろう。でも、仕掛人は、西澤さん。一 筋縄でゆく訳がない。そしてどんどん、錯綜してゆく現実。 こんな状況下で。妻役の女性に惹かれながらも、“役割”として彼女を抱く のは気がとがめる、だから、“仲睦まじいにもかかわらず寝室を別にする夫婦”って設定を必死になって考える主人公の、なんと素敵なこ とか。 “お互いがお互いを想いあっている”。家族って、そうしてできるものだって、教えてくれるお話である。 新井素子(裏表紙 )


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2005/03/21更新