クロスファイア No.81
「燔祭」もずいぶん前に読んだけれど、それより最近に、石津刑事が出てくる別の話を読んだので、主人公の淳子より石津刑事に感情移 入してしまった。そうでなくても、超能力者に感情移入はムツカシイし。それにしても、下巻の表紙(カッパノベルズ版)には意表をつか れた。読んでみてなんとなく腑に落ちた。(01/09/??)
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宮部 みゆき この物語のヒロインは超能力者だが、著者・宮部みやべみゆきは?『クロ スファイア』の連載は「小説宝石」1996年新年号よりスタートした。以来、1回20枚ずつ2年有余にわたる執筆を経たある日、宮部 みゆきの耳元にヒロイン・淳子(じゅんこ)が囁(ささや )いた――私を早く世に出して≠ニ。その願いを聞いた彼女は’98年夏、まさに超人的なスピードで後半部を一気に書き上げ、 力作を完成させた。 宮部みゆきの紡(つむ)ぎ出(だ)す ヒロインの心情は、まさに現在(いま)を生きる℃рスちのそれと等身大である。(著者近影/撮 影・村田倫也)(上巻裏表紙) かつてないヒロインの痛切な哀(かな)しみを描く 評論家 大森 (おおもり) 望(のぞみ) 美しすぎる容姿、優秀すぎ る頭脳は、その持ち主にとって、時に呪(のろ)いともなる。それと同様、平凡な人間に、もし大き すぎる力が与えられたとしたら。こうした観点から、宮部(みやべ)みゆきはリアルで印象的な現代 の超能力者たちを描き続けてきた。「燔祭(はんさい)」の青木淳子(あおきじゅんこ)は、中でももっとも忘れがたいひとり。本書は、装填(そうてん )された拳銃≠ニして生きる彼女の物語である。 安全装置は解除され、縛(いまし)めを 解(と)かれた現代のプロメテウス≠ヘ破局に向かってひた走る。かつて、こんなヒロインが存在 しただろうか。超能力者の痛切な哀しみが激しい炎で胸を灼(や)く。(下巻裏表紙) 「著者のこ とば」 この『クロスファイア』は、わたくしミヤベにしてはとても珍しい続編物の作品です。ですから、カッパ・ノベルスの『鳩笛(はとぶえそう)』に収録されている「燔祭(はんさい)」という 中編を先に読んでいただいた方が――立ち読みでもけっこうですから――本書をより深く楽しんでいただけると思います(上巻見返し) 「著者のことば」 「燔祭(はんさい)」で登場した念力放火能力(パイロキネシス)≠フ持ち主、青木淳子(あおきじゅんこ)という女性のそ の後の人生をどうしても書いてみたくなり、ひとつの物語にしてみました。彼女の幸せは、果たしてどこにあるのでしょうか――。(下巻 見返し)
長編推理小説 カッパ・ノベルス (光文社) 新書 1998年10月30日初版1刷・1998年12月5日7刷 819円(上下 巻各) カバー・デザイン 小泉英里砂 カバー印刷 近代美術 「小説宝石」(光文社刊)1996年1月号〜1998年11月 号まで連載された作品に加筆
深夜の廃工場。三人の若者によって、男が水槽(すいそう)に投げ込まれようとしていた。それを 目撃したOL・青木淳子(あおきじゅんこ)は、念を込めて掌(てのひ ら)から火炎を放ち、瞬時に若者二人を焼殺した。彼女は念力放火能力(パイロキネシス)を 隠し持つ超能力者だった! 若者たちに連れ去られた恋人の救出を瀕死(ひんし)の被害者に頼まれ た淳子は、逃走した残る一人の行方(ゆくえ)を探すが……。 警視庁放火捜査班の刑事・石 津(いしづ)ちか子(こ)は、不可解な焼殺の手口から、あ る未解決事件との類似に気付く。東京・荒川(あらかわ)署の牧原(まきはら)刑事とともに捜査を開始したちか子の前に、新たな火炎焼殺事件が……! 宮部みゆき、渾身の力作一二 〇〇枚、ここに登場!(上巻裏表紙見返し)
あたしは装填(そうてん)された銃だ。持てる力を行使し、無軌道(むきどう)に殺人を続ける若者たちを処刑する。人は自分の行為にふさわしい罰を受けなければならない=\―青木 淳子(あおきじゅんこ)はそう信じて、血と炎の黒焦げ死体とともに復活した。 連続焼殺事件の背 後に念力放火能力者(パイロキネシス)≠フ存在を疑う警視庁の石津(いしづ)ちか子(こ)・牧原(まきはら )両刑事は、過去の事件関係者を洗い、ついに淳子の存在に気づくが……。さらにガ―ディアン≠名乗る自警組織が一連の処 刑 は淳子によるものと察知! 彼らは巧妙に淳子を組織に誘う。 正義とは何か。今、最も熱き宮部みゆきが鋭く問う興奮の超大作完結 !(下巻裏表紙見返し)
結末を迎えて、淳子は幸せだったのだ
ろうか?昔、『ファイアースターター』って映画をビデオで見たんだけど、最後は、##主人公とその祖父母がワ
シントンポスト(かなんか、新聞社)の玄関をくぐる##ところで話が終わっていた。人にない能力か〜。他人には追いつけない速
さで走ることができるとか、誰よりも高く飛べるとか、考えられないくらい遠いところまでモノを投げることができる、とかも特殊能力の
一種だと思うんだけど。なんかしらんけど、上司に取り入るのがうまい。とかさ。やっぱり使いよう、見せようだね。知られたくなければ
見せない。利用しようと思ったら、上手に見せる。難しそうだけど。
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2005/01/30更新