顔のない女 EMV No.8

これを読むまでヒジョーにこのシリーズを誤解してました。というのは、最初から犯人がわかっている話が登場したからです。今まで、 「途中で犯人がわかってもおもしろい」「最後まで読ませる」と思ったのは、犯人当てを楽しむ推理小説、という前提がまちがっていたの でした。(多分)今回もおもしろいです。(01/02/04)

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雨宮 早希  1949年、山口県生まれ。 97年4月、『 EM』で初めてのミステリを上梓し、近著の『遺体処置 EMU』(共に幻冬舎推理叢書)と併せて各誌で絶賛される。松田美智子の本名 で『女子高生誘拐飼育事件』(幻冬舎アウトロー文庫)などのノンフィクションも手がける実力派。

幻冬舎推理叢書 幻冬舎ノベルス(幻冬舎) 新書 1997年12月5日第1刷発行 781円 カバーデザイン 田淵裕一 ブック デザイン 高橋雅之 原稿枚数379枚(400字詰め)書き下ろし

「女の犯罪者を何人もみてきたが、あそこまで大胆不敵な被疑者には会ったことがない」(表紙)

飲食店経営者の藤原が奥多摩山中から顔面の原形を留めないほど悲惨な姿で発掘された。被害者が生き埋めされていた驚愕の事実に衝撃 を受けるエンバーマーの美弥子の許にさらに轢死体が運び込まれる。二つの事件の捜査線上には同一人物の容疑者――何と指名手配中の凶 悪殺人犯・今井葉子が浮かび上がり……。各地を転々としながら男を騙し、整形まで受けて十三年間逃亡し続けた冷酷な悪女の目的とは?  大好評EMシリーズ第三弾!(裏表紙)

作中、主人公が、「ヤコブ病で亡くな られたケースを除いて、正式な依頼があればお受けします。」と言っている。解明されていない病なんだなぁ…。狂牛病でメジャーになっ たとはいうものの。推理モノというより追跡モノとして楽しめる。ところでこれはやっぱり、福田和子事件が下敷き?


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2005/01/30更新