ある日どこかで Somewhere In Time No.713

瀬名秀明さんの解説もけっこう読み応えがあります。話は、うーん。どうでしょう。タイムトラベルって、偶発的、発明的な話が多いと 思う。巻き込まれ型と、タイムマシンを発明して、旅行する人の話。あと、それが既に常識である話。この主人公は、まったく違うタイプ のタイムトラベラー。なんか、画期的な機械を発明するわけでも、事件に巻き込まれるわけでも、あるタイム・トラベルが常識な時代にい るわけでもない。その辺が引き込まれるわけでもあり、引き込まれる前に疲れたり、倦んだりするわけでもあるかも。そして、画期的だな ぁ。と思った。こんな風に時間旅行を描いた本をほかに知らない。すごいぞ、マシスン。拍手。(04/01/15)

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Richard Matheson リチャード・マシスン

世界幻想文学大賞受賞 創元推理文庫 F マ 5 2(東京創元社)581 02 文庫 2002年3月15日初版・2003年8 月8日7版 980円 カバーイラスト 佳嶋 カバーデザイン 柳川貴代 訳 尾之上浩司 献辞 愛と感謝をこめて母に捧ぐ ぼくら の過去を思いおこせば それは最高に楽しい時間旅行 本書の参考資料の調査・収集に惜しみない援助を寄せてくださったミス・マーシー ・バックリーに感謝する 解説「奇蹟のラヴ・ストーリー」 瀬名秀明 1975

ぼくはリチャード・コリア。36歳。職業はテレビの脚本家。脳腫瘍のため、あと4ヶ月から半年の命。あてのない旅の途中、招かれる ように入ったサンディエゴのホテル・デル・コロナードに滞在するうち、ひとりの女性と運命的な出会いをする。エリーズ・マッケナ。女 優。1896年の色あせたポートレイトから、彼女はぼくを見ていた。その年のホテルの劇場で舞台に立った彼女の生涯を調べるうちに見 つけたのは、同年の宿泊名簿にぼく自身の筆跡で書かれた「R・C・コリア」の名前だった! ぼくは彼女に会うために、時間旅行を試み るが……75年の歳月を隔てた恋は実るのか? 映画化もされたマシスンの代表作、ついに邦訳成る!(p1)

脳腫瘍であと半年足らずの命と診断された脚本家リチャードは、旅の途中、サンディエゴのホテル・デル・コロナードでひとりの女性を 目にする。女優エリーズ・マッケナ。1896年の色あせたポートレイトからほほえみかける彼女に会おうと、彼は時間旅行を試みるが… …時を隔てた恋の行方は?映画化され熱狂的な人気を博する傑作ファンタジイ。世界幻想文学大賞受賞作。解説・瀬名秀明(裏表紙 )

Bid Time Returnという別題もつけら れています。時間のどこか、というより、特定された75年前なので、どちらかというと、Bid Time Returnの方が近いような。でも、原題 (かどうかわからないけど)Somewhere In Timeはロマンチックですね。大賞の名にふさわしいタイトルという気がします。映画ではこれを どう見せたのか。ちょっと見てみたくもある。2時間に集約されてしまうと、コリアのあの延々としたモノローグのようなものはどう表現 されるのか、割愛されちゃうのか。心配ですが。冗長だと感じた部分が、後になって必要だったと思われたので。


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2005/01/30更新