星々の舟 VOYAGE THROUGH STARS No.900
収録作品 雪虫 子どもの神様 ひとりしずか 青葉闇 雲の澪 名の木散る
一つの家族を一人一人の視点から描いている。ともいえる。が、この家族を創ったとも言える、母、志津子の視点はない。彼女にとって 家族とは恋とはなんだったのだろう。それぞれの話の隙間から志津子の姿も浮かび上がる。変わる意思や変わらない意思。舟は一人を乗せ ているのか、家族全員を乗せているのか。そしてどこへ行くのか。(05/01/29)
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村山 由佳 一九六四年東京都生まれ。大学卒業後、会社勤 務、塾講師などを経て、一九九三年「天使の卵〜エンジェルス・エッグ」で第六回小説すばる新人賞を受賞。 著書に「翼」「BAD KI DS 海を抱く」、「おいしいコーヒーのいれ方」シリーズ、「すべての雲は銀の…」「永遠。」、また自身の田舎暮らしをつづったエッ セイ集「晴れ ときどき猫背」などがある。 公式HP www.yuka-murayama.com
文藝春秋 単行本 平成15年3月30日第1刷 本体1,600円+税 装画 小野田維「Night Cruising Voyage at Night」 装幀 斎藤深雪
初出 「別册文藝春秋」 雪虫(237号) 子どもの神様(238号) ひとりしずか(239号) 青葉闇(240号) 雲の澪(241号) 名の木散る(242号)
目覚めて見る夢は、眠りながら見る夢より百倍罪深い 禁断の恋に悩む兄妹、他人の男ばかり好きになる末っ子、居場所を探す団塊世代 の長兄、そして父は戦争の傷痕を抱いて―― 愛とは、家族とはなにか。こころふるえる感動の物語(帯)
戦前生れの厳格な父、家政婦から五歳に入った母。先妻の子も後妻の連れ子も、兄妹は分け隔てなく育てられた。 そんな一家に突然、 残酷な破綻が訪れて――。 家族とは、そして、人生とはなにか。 性別、世代、価値観の違う人間同士が、夜空の星々のようにそれぞれ 瞬き、輝きながら、それでも「家」というひとつ舟に乗って、時の海を渡っていく。(帯)
昼、これを読んで、夜、保健師さんた
ちと飲んでたら「戦争はいかん」「戦争したいやつがイラクへ行け」と熱く語られてしまった。劣化ウラン弾に関する全国的な報告会がそ
の業界であったらしいです。イラクへ派遣された人の子供はもう遺伝子に影響があるから子供は作れない(できないということでなく、遺
伝子異常のある子が生まれるから怖いということらしい)と言ってました。自衛隊だけでなく、現地に暮らしている人やいろいろな事情で
行く人がいるだろうに。怖い話です。宇宙船地球号。みんな乗組員。
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2005/01/30更新