パレード No.556

絵本だ。といわれても納得するような運び。あ、絵本じゃないな。子供向け。といわれても納得してもいい。表紙が表紙だし。語られな かったツキ子さんとセンセイの時間の1部。なんでタイトルがパレードなんだろう。謎。(03/06/10)

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川上 弘美

平凡社 単行本 2002年5月5日初版第1刷 952円 絵 吉富貴子 装丁/装画 吉富貴子

ツキコさん、 昔の話をしてください。 夏の午(ひる)さがり、ツキコさんがセンセイに物語 る、幼い日々のできごと…。 「センセイの鞄」のふたりが過ごした、遠いこだまのような時間、 もうひとつの物語。(帯)

終わってしまった物語のことをときどき考えます。(中略)たとえば、「センセイの鞄」という物語。センセイが死んだあと、ツキコさ んはどうなっていったのだろう。小島孝は。サトルさんの店は。さらにさかのぼるならば、センセイがまだ生きていたころ、センセイとツ キコさんは、ほんとうのところ、日々どのように過ごしていたのだろう。酒場で会っていない時は。たまにデートをする時は。旅行に行く ことだって、きっとあっただろう。 そんな、本には決して書かれなかった、作者であるわたしも知らない、センセイとツキコさんとの時 間を、物語を書き終えてしまった後、わたしはふと考えたりするわけです。 遠いこだまを聞くときのような心もちで。 (「あとがき」 より)(帯)

そういえば、ひらがなも多い。絵本む き?癒し本とか?内容もツキコさんの幼い日々だし。


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2005/01/03更新