溺レる No.390

収録作品  さやさや  溺レる  亀が鳴く  可哀想  七面鳥が  百年  神虫  無明

姓が全てカタカナ表記。それを見るだけで、なんとなく、川上ワールドにいることがわかるような。『百年』『無明』が好きかな。あ、 そういえば、表題作にもカタカナ入ってる。(02/10/22)

独特の仮名遣い。(読書日誌381−390へのコメント)

川上 弘美のページへ 作品名順一覧 おへ 読書日誌へ bk1> amazon


川上 弘美  1958(昭和33)年、東京都生まれ。お茶 の水女子大学理学部卒業。94年、「神様」で第1回パスカル短篇文学新人賞を受賞。この賞は筒井康隆氏らが中心となって創設され、応 募から選考までパソコン通信で行われた。96年、「蛇を踏む」で第115回芥川賞を受賞。99年、『神様』でBunkamuraドゥ  マゴ文学賞、紫式部文学賞、2000年、『溺レる』で伊藤整文学賞、女流文学賞を受賞。2001年、『センセイの鞄』で谷崎潤一郎 賞を受賞。その他の著書に、『物語が、始まる』『いとしい』『椰子・椰子』『あるようなないような』『おめでとう』『なんとなくな日 々』『パレード』などがある。

文春文庫 か 21−2(文藝春秋) 文庫 2002年9月10日第1刷 400円 装丁 大久保明子 解説 種村季弘 1999 年8月文藝春秋より刊行

「アイシテルンデス」、 肝心なときに 言えないのは なぜだろう―― 傑作恋愛短篇集。(帯)

ちょっとダメな男とアイヨクにオボレ、さまよう旅。女流文学賞、伊藤整文学賞受賞。全八篇(巻末の最新刊案内)

二人で何本も徳利を空にして、ゆらゆらと並んで歩く暗い夜の情景――「さやさや」。ちょっとだめな男とアイヨクにオボレ、どこまで も逃げる旅――「溺レる」。もっと深い仲になりたいのに、ぬらくらとすり抜ける男――「七面鳥が」。恋愛の過ぎてゆく一瞬を惜しむ、 傑作短篇集。女流文学賞・伊藤整文学賞受賞。 解説・種村季弘(裏表紙)

うーん。うまくいっているのとはなに か違うような恋愛たち。まさに、恋愛そのものが生物のように描かれている。二人が恋愛しているのか、恋愛が二人を捕まえているのか 。


著者名順一覧 か 本棚    
2005/01/03更新