共犯マジック No.558

収録作品  プロローグ  第一話 原点  第二話 それからの貌かお  第三話 羽化の季節  第四話  封印迷宮  第五話 さよなら神様  第六話 六人の謡える乙子  最終話 共犯マジック

フォーチュンブックミステリー。北見さんの表紙。と、思ったら中の扉絵は別の方でした。本に絡められるかのように寄り合ってゆく人 たち。なんか、そのあたり、リング的怖さ?とも思ったけど、占い本だしなぁ。ラストがちょっと唐突な気がする。もっとゾ〜としたかっ たというか。(03/06/11)

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北森 鴻  1961年、山口県生まれ。駒沢大学文学部歴史学科卒業。編集プロダクション勤務、フリーライター を経て、95年、『狂乱廿四考』で第六回鮎川哲也賞を受賞し、本格的に作家デビュー。99年、『花の下にて春死なむ』で第52回日本 推理作家協会賞(短篇部門)を受賞。その他の著書に、『狐罠』『メイン・ディッシュ』『屋上物語』『凶笑面』『顔のない男』『親不孝 通りディテクティブ』『蜻蛉始末』などがある。

徳間書店 単行本 2001年7月31日第1刷 1,600円 装丁 北見隆 扉イラスト 葉胡

初出  「問題小説」 プロローグ 原点(99年1月号) それからの貌(99年7月号) 羽化の季節(99年10月号)  封印迷宮(00年1月号) さよなら神様(00年6月号) 六人の謡える乙子(00年10月号) 共犯マジック(01年2月号掲載 「ナイトメア」を大幅加筆の上、改題)

この衝撃を、 昭和の犯罪史に捧ぐ―。 《フォーチュンブック》―それは人の不幸のみを明示する、謎の予言書!! 連作ミステリー の最高傑作(帯)

時代に選ばれた共犯者たち―― 人の凶兆・不幸のみを予言する、謎の占い書《フォーチュンブック》。読者の連鎖的な自殺を誘発し、 回収騒ぎにまで発展したこの本を、松本市のとある書店で偶然入手した、七人の男女。彼らは、運命の黒い糸に搦めとられ、それぞれの犯 罪に手を染める。そして知らず知らずのうち、昭和という時代の“共犯者”の役割を演じることに……。 錯綜する物語は、やがて、驚愕 の最終話へ――!! 連作ミステリーの到達点を示す、気鋭・北森鴻の傑作最新長篇。(帯)

もっと本がおどろおどろしているか、 本の内容がちょっと語られる(間接的にでなく)などすると、もっと怖かったのかも。予想。最終話は、初出を大幅改筆とのことだが、事 件的にこれが一番でかく、面白い山場だと思うのだが、なんか、他の話に比べて薄気味悪さが最後の最後で消えてしまっているような気が する。余韻を残そうとするような書き方だと思うんだけどどうもね〜。元の話が読んでみたい。


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2005/01/03更新