花の下にて春死なむ No.367

収録作品  花の下にて春死なむ  家族写真  終の棲み家  殺人者の赤い手  七皿は多すぎる  魚の交わり

こびとがはまりだした作家。出てくる料理がうまそう。おもしろかったので、バー香菜里屋にはもっと活躍してもらいたい。(02/09/22)

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北森 鴻  1961年山口県生まれ。駒澤大学文学部歴史学 科卒業。1995年に『狂乱廿四考』(東京創元社)で第6回鮎川哲也賞を受賞して作家デビュー。1999年『花の下にて春死なむ』( 講談社)で第52回日本推理作家協会賞短編および連作短編集部門受賞。著書に『狐罠』(講談社文庫)、『闇色のソプラノ』(立風書房 )、『メイン・ディッシュ』(集英社)、『屋上物語』(祥伝社)など。

講談社文庫 き 41 3(講談社) 文庫 2001年12月15日第1刷発行・2002年5月27日第3刷発行 本体533円( 税別) カバーデザイン ワイ・ディー カバー写真 山本昌男 解説 郷原宏 1998年11月講談社より単行本(bk1 amazon)として刊行

年老いた俳人・片岡草魚(かたおかそうぎょ)が、自分の部屋でひっそりと死んだ。その窓辺に 咲いた季節はずれの桜が、さらなる事件の真相を語る表題作をはじめ、気の利いたビアバー「香菜里屋(か なりや)」のマスター・工藤が、謎と人生の悲哀を解き明かす全六編の連作ミステリー。第52回日本推理作家協会賞短編および連 作短編集部門受賞作(裏表紙)

バーが舞台なせいか、他の作品よりず いぶんと感傷的。というか、夜が似合うというか。表題作で「片岡草魚」という男の謎に迫り、最後の「魚の交わり」で再び、彼の話にか える。故人として登場するのに、ほとんど主役級だ。


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2005/03/13更新