いちばん初めにあった海 No.421
収録作品 いちばん初めにあった海 化石の樹
えー、こんなん、いんちきくさっ。と、思いながらも、泣ける。海の話と樹の話。タイトルは海だけど、樹の香りが濃厚な中編2編。生 き物の香りかな。(02/12/05)
加納 朋子のページへ 作品名順一覧 いへ 読書日誌へ bk1 amazon
加納 朋子 1966年福岡県生まれ。文教大学女子短期大 学部文芸科卒業。’92年に『ななつのこ』で第三回鮎川哲也賞を受賞してデビュー。’95年には「ガラスの麒麟」で日本推理作家協会 賞(短編および連作短編集部門)を受賞。日常に潜む謎を心温まる筆致で紡ぐ独特の世界は、読者にやさしい息吹を与えてくれる。本書は 、著者が新境地を切り拓いたひさびさの書き下ろし作品である。
角川書店 単行本 1996年8月30日初版 1,500円 装幀 泉沢光雄 献辞 ―すべての母なるものへ― 2000年5月角 川文庫(bk1 amazon)刊行
いつもそばにいてくれた 気になるあなたへ。 たった一粒の幸せが尊い生命(いのち)を育ん でいく――。 胸いっぱいにひろがるぬくもりあふれたミステリー。 角川書店創立50周年 特別書き下ろし作品(帯)
<あなたと同じだから。わたしも人を殺したことがあるから> わけが分からなかった。なぜこんなことを書かれなくてはならないのだ ろう?そしてこの手紙を書いた人物は、本当に人を殺したとでも言うのだろうか?そもそも千波(ちなみ )」には、この<YUKI>という差出人に、まるで心当たりがなかった。『いちばん初めにあった海』というタイトルの本に、ま るで覚えがないように。 ――(本文より)(帯)
ワンルームのアパートで一人暮らしをしていた堀井千波(ほりいちなみ)は、周囲の騒音に嫌気 がさし、引っ越しの準備を始めた。その最中に見つけた一冊の本、『いちばん初めにあった海』。読んだ覚えのない本のページをめくると 、その間から未開封の手紙が……。 差出人は<YUKI>。 だが、千波はこの人物に全く心あたりがない。しかも開封すると、そこに は“あなたのことが好きです”とか、“私も人を殺したことがある”という謎めいた内容が書かれていた。一体、<YUKI>とは誰なの か?何故、ふと目を惹いたこの本に手紙がはさまれていたのか?千波の過去の記憶を辿る旅が始まった――。 心に深い傷を負ったふたり の女性が、かけがえのない絆によって再生していく姿を描いた、胸いっぱいにひろがるぬくもりあふれたミステリー。(見返し )
いやぁ。##また、夫が死んでる。(『ささら さや』の方が後発だけど…##時間の流れとして、「化石の樹」→「いちばん
初めにあった海」のようです。どうやら。「いちばん…」では、救われる方の観点から、「化石の樹」では、救う?側の観点から。そして
、##結城麻子の側からは語られない。##ところで、読書日誌に「いんちきくさっ」と書いたのは、#
#千波の子供が生きていたこと。おいおいおい。そんな精神状態なら、本人も入院加療中だろう。##って
思ったけど。まぁ、病院も暇じゃないからわかんないけど。
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2005/06/05更新