親切がいっぱい No.620
SFなんだけど、主人公の日常は、ここからするっと20センチばかりずれたところ。といった感じ。ずれてるだけで、日常ですから、 それは日常的な靭さですとも。マロ。なんだったのだろう。珍妙な生き物だ。解説にも書かれていたけど、SF(なんだろうか?)だから って、無闇に動物?が口をきかないのがいい。シリーズ化してほしいけど…ちょっとムリかな。主人公の事務所がもっと活躍する話もおも しろそうなんだけど。(03/08/19)
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神林 長平 1953年新潟県生まれ。1979年、第5回 ハヤカワ・SFコンテスト佳作入選作「狐と踊れ」で作家デビュー。第1長篇『あなたの魂に安らぎあれ』以来、独自の世界観をもとに「 言葉」「機械」などのテーマを重層的に絡みあわせた作品を多数発表、SFファンの圧倒的な支持を受けている。『敵は海賊・海賊版』、 『グッドラック 戦闘妖精・雪風』などの長短篇で、星雲賞を数多く受賞(以上、早川書房刊)。1995年、『言壺』で第16回日本S F大賞を受賞した。
ハヤカワ文庫 JA 733、JA カ 3 31(早川書房)5203 文庫 2003年8月10日印刷・2003年8月15日発 行 本体600円+税 カバーイラスト 水玉螢之丞 カバーデザイン ハヤカワ・デザイン 「なべて世はこともなし」 高柳カ ヨ子 1990年5月光文社文庫(bk1 amazon)刊行
泥棒やヤクザにも免許が必要な、すべての職業が国の許可制になっているもうひとつの世界。頼りない所長にかわって、ボランティア斡 旋所兼便利屋を切り盛りする良子に困った問題がもちあがった。地元のヤクザが、彼女の住む日の丸ハイツからの立ち退きを要求してきた のだ。住民会議に参加した良子だったが、そこに奇妙な生き物“マロくん”が迷いこんできて……。“非日常”にも揺るがない“日常”の 強靱さを描いた異色作。(裏表紙)
ラストがいいですねぇ〜。##主人公が、風呂に入って、歯を磨いて寝るのです。歯を磨いて。##日常の強靭さってやつがすばらしく活写され
ています。って言い過ぎか?それともラストでは##事件が終わっているので、##単に日常を描いたのか
?まぁ、どっちでもいいんだけど。役人は役人的で浪人の母は浪人の母的に描かれてる。うっかり、自分の世界の話かと思ってしまう程だ
。とりあえず、泥棒に免許はなかった…。よなぁ?
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2005/03/13更新