ふたりのシンデレラ

ふたりのシンデレラ　Ｎｏ．６５４

出だしとラストはくどい。が、趣向としてはおもしろいんじゃないでしょうか。しかし、必ずこの作品でいうと国友タイプの登場人物、脇役で出てくるなぁ。著者が書きやすいタイプなのかな。(03/09/30)

鯨　統一郎　　１９９８年５月に『邪馬台国はどこですか？』（創元推理文庫）でデビュー。歴史の謎の破天荒な解釈と軽妙なタッチが話題を呼ぶ。おもな作品に『とんち探偵一休さん　金閣寺に密室（ひそかむろ）』（ノン・ノベル）、『北京原人の日』（講談社）、『九つの殺人メルヘン』（カッパ・ノベルス）、『タイムスリップ森鴎外』（講談社ノベルス）など。

ミステリー・リーグ　原書房　単行本　２００２年９月２日第１刷　１，６００円　装幀　スタジオ・ギブ（川島進）　装画　亀井洋子

史上初の大ワザ炸裂！　１人８役！！……？　「ふたりのシンデレラ」を演じる劇団の合宿中に、１人が殺され、そして１人がいなくなった……。シンデレラが仕掛けた驚愕の「罠」とは！？（帯）

わたしはこの事件の証人です。　同時に、犯人です。　そして、犠牲者でもあります。　それどころか、探偵役でもあります。　加えて、ワトソン役も務めます。　もちろん記録者でもあります。　さらに、濡れ衣を着せられる容疑者でもあります。　最後に共犯者でもあるのです。……（本文より）（見返し）

うーん。くどい。説明が。事件がおわったとき、スキっと、この煽り文句を納得したいものだ。それがなければおもしろい話なんだけどね。あおらない方がおもしろいというか。知らなければ期待以上の結果だと思うんだけど。

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2005/01/01更新