とんち探偵・一休さん 金閣寺に密室ひそかむろ No.42
5
よく知られた一休のとんち話に与えた裏解釈がおもしろかった。ラストで六郎太と静、森女の場面に戻ってくるのだが、時間をあけて読 んだので、「なんだこりゃ?」と、思った。戻り方が唐突。というか。わざわざ、過去の記憶を遡る物語。という設定にしたなら、それを もうちょっと活かしてもいいような。それとも、六郎太と静が、謎をめぐってこの後全国行脚でもするのだろうか?うーん。(02/12/14)
鯨 統一郎のページへ 作品名順一覧 きへ 読書日誌へ bk1 amazon
鯨 統一郎 一九九八年、ミステリ界の話題をさらった『邪 馬台国はどこですか?』で鮮烈でビューを飾る。本作は室町時代を舞台に、頓知(とんち)で名高い 少年一休が、三大将軍義満(よしみつ)の死の謎に立ち向かう、著書初の本格にして破格の長編歴史 推理。著書に『なみだ研究所にようこそ!』(祥伝社刊ノン・ノベル)『CANDY』『文章魔界道』(以上祥伝社文庫)『タイムスリッ プ森鴎外』などがある。(裏表紙見返し) ミステリの夜空に登場した彗星(すいせい)!あなたも バッチリ観測を! 作家宮部みゆき クジラトウイチロウ星は、数年前に突如(とつじょ)としてミ ステリ世界の夜空に登場した彗星です。明るさは明星にも引けをとらず、長い尾っぽを引いて、独特のヤマタイコクハドコデスカ∞ト ンチンカンチンイッキュウサン≠ネどの「面白歴史ミステリ信号」を発していますから、誰でもすぐに、バッチリ観測できちゃいます。さ あ、あなたもさっそく今夜から、トウイチロウ星を見上げてみましょう! ただし、睡眠不足には御用心をね。(表紙見返し)
長編本格推理 祥伝社文庫 く 11−3(祥伝社) 文庫 平成14年9月10日初版第1刷 カバーデザイン 三輪佳織〔芦澤泰偉 事務所〕 カバーイラスト 片山若子 解説 小森健太郎 平成12年4月祥伝社ノン・ノベルから新書判で刊行
宮部みゆき氏絶賛! 「睡眠不足にご用心! 面白歴史ミステリ」(帯)
応永(おうえい)十五年(一四〇八)、初夏。賢才の誉(ほま )れ高い建仁寺(けんにんじ)の小坊主一休(いっきゅう )に、奇妙な依頼が舞い込んだ。「足利義満(あしかがよしみつ)様の死の謎を解(と)いてくだされ」数日前、金閣寺最上層の究竟頂(くぎょうちょう )で首吊り死体で発見されたという。現場は完全なる密室(ひそかむろ)。が、権勢を誇っ ていた義満に自殺の動機はない…。一休は能楽者の世阿弥(ぜあみ)らの協力を得て推理を開始。や がて辿(たど)り着いた仰天の真相とは?(裏表紙)
忘れてた。辻真先が、アニメの一休さ
んのシナリオライターだってことを。いやー。すごい人だ。って、ここで書くことじゃないか。##遺書への白墨
での落書き(それによって内容を修正する)##ってのが、いかにも「一休さん」らしいいたずらというか、とんちの働かせようで
、ラストまで楽しめた。というか、事件が起きるまでが長く感じられた。義満、ヤな奴に描かれていて、「いつ死ぬんじゃこいつ。」と思
ったし。ところが、事件が起きるまでに語られきたことの中に伏線や、事件が解決してみると、「なるほど、それとそれを結びつけるか。
」というできごとが満載。Amazonは表紙画像なし。
著者名順一覧 く 本棚 上 中 下
2005/01/02更新