ゆめうつつ草紙 No.463

収録作品  嘘の女王  ヨボヨボの殺し屋  お金のない国  無意味な季節  誰かが誰かを  三人目の天使  失われた女   消す魔術師  何の印象もない女  何でも屋の恋  願いの壷  一途なハモニカ  初めての素  漂う町にて  矢印の方へ  ぜ つぼうの濁点  ひとりと云う鳥  シンユウ記  二〇〇六歳になったぼくの話  秘密

詩と物語の中間のような。長い詩と短編小説の中間のような?「矢印の方へ」とか好き。言葉遊びの範疇に入りそうなやつ。「消す魔術 師」とかも。「嘘の女王」「秘密」とかは妙に寓話的でもあったり。ときどき取り出して眺めたくなりそうな1冊。って、図書館で借りた ので、「取り出せ」ないけどさ。(03/01/22)

探偵とスパイからちょっと離れて。(読書日誌461−470へのコメント)

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原田 宗典  1955年東京都生まれ。早大文学部演劇学科 卒。84年、「おまえと暮らせない」ですばる文学賞佳作。新しい文体を模索する表現者として、一躍注目される。以後、小説、エッセイ 、戯曲と幅広い分野で活躍する。著書は『笑われるかもしれないが』『あはははは「笑」エッセイ傑作選』『処女』他多数。

角川書店 単行本 2000年10月30日初版 1,300円 著者自装 2002年4月文庫化 bk1 amazon

初出  『FRaU』 嘘の女王(98年5月12日号) ヨボヨボの殺し屋(98年5月26日号) お金のない国(98年 6月9日号) 無意味な季節(98年6月23日号) 誰かが誰かを(98年7月14日号) 三人目の天使(98年7月28日号) 失 われた女(98年8月11日号) 消す魔術師(98年8月25日) 何の印象もない女(98年9月8日号) 何でも屋の恋(98年9 月22日号) 願いの壷(98年10月13日号) 一途なハモニカ(98年10月27日号) 初めての素(98年11月10日号)  漂う町にて(98年12月8日号) 矢印の方へ(98年12月22日号)  『星星峡』 ぜつぼうの濁点(99年3月号) ひ とりと云う鳥(99年6月号) シンユウ記(99年8月号) 二〇〇六歳になったぼくの話(99年10月号) 秘密(99年7月号 )

詩でもない、 小説でもない、 全然ちがう物語。 夢か現(うつつ)か幻か。かつて読んだこ とのない珠玉の二十篇(帯)

そうなのです。 こちらの世界の四季というのは、 いっぷう変わっているのです。 春、 夏、 秋、 無意味。 この四つめの季節 が、 曲者なのです。 何しろ無意味な季節が 到来すると、 ありとあらゆる物事が 己の意味を失い始め、 あちこちで意味のない出 来事が 起こるのです。 「無意味な季節」より(帯)

妙に寓話的。と思った「秘密」なんと 、国語の教科書に載ってるらしい。うーん。意外と文部省も頭やらかいんだ。あれ?今でも文部省ってあるんだっけ?


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2004/09/05更新