屑籠一杯の剃刀 No.41
収録作品 ミズヒコのこと 削除 ポール・ニザンを残して 空白を埋めよ いやな音 屑籠くずか ご一杯の剃刀かみそり
短編集。「いやな音」は結構おもしろい。オチがもうちょっとつくといいと思うんだけど。「ポール・ニザンを残して」と「空白を埋め よ」は読後感が似てる。「削除」もまぁ、おもしろかった。あんまり真剣に「ホラー」じゃないホラー文庫だ。(01/03/18)
日常からくらりと離れる(読書日誌41−50へのコメント)
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原田 宗典 1959年、東京生まれ。早稲田大学文学部演 劇科卒。84年「おまえと暮らせない」で第8回すばる文学賞入選後作家としてデビュー。現在は小説以外にも数多くのエッセイを発表し 好評を博している。主な著書に『優しくって少しばか』『時々、風と話す』『黄色いドゥカと彼女の手』『海の短篇集』『東京困惑日記』 『スメル男』等がある。
自選恐怖小説集 角川ホラー文庫 H 62−1(角川書店)11131 文庫 平成11年8月10日初版 514円(税別) カバ ーイラスト 長岡毅 カバー 暁印刷
初出 『しょうがない人』集英社文庫 ミズヒコのこと 『どこにもない短編集』徳間文庫 削除 空白を埋めよ 『優しくって少しばか』集英社文庫 ポール・ニザンを残して 書き下ろし いやな音(1979年) 屑籠一杯の剃 刀(1983)
……「恐怖」に至る一歩手前で感じられる「奇妙」という感覚を描いてみたかった。日常と非日常、あるいは現実と非現実との境界線上 に、きわどく存在する奇妙な世界。それを物語ることはぼくにとって、習作の頃から現在に至るまで、常に好奇心を刺激する試みであり続 けている。 (あとがきより) 脳髄の片隅に封印された記憶がふとしたはずみに甦る違和感を描いた「みずひこ(Kaiju注:「ミズヒコ」の誤植か?)のこと」をはじめ、掌編小説の名手がデビュー前夜に綴った幻の恐怖 譚二編を含む六編を収録。(裏表紙)
一番直接的にこわかったのは、長岡毅
さんのイラストだっ。物語は、恐怖と奇妙の間の絶妙な部分をくすぐられました。うん。
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2004/09/07更新☆