キャノン姉妹の一年 The Calico Year No.915

おばちゃまスパイシリーズのギルマンのシリーズ外作品。『クローゼットの中の修道女』みたいなものを期待していたら、淡々と2人の 姉妹の田舎暮らしを描いたものでした。ただし、この二人、今まで別々の叔母に引き取られて暮らしており、田舎暮らしは初めて。原作が 1953年の版とのことで、貨幣事情や、人々の生きるための基礎的知識も違うけど、薪を割ったり、湖でつりをしたり家庭菜園をしたり しながら細々と田舎暮らしに馴染んでゆく二人の姿がキラキラと描かれています。(05/02/14)

ドロシー・ギルマンのページへ 作品名順一覧 きへ 作品名順一覧 Cへ 読書日誌へ bk1 amazon


Dorothy Gilman ドロシー・ギルマン

集英社文庫 キ 5 25(集英社) 文庫 2004年2月25日第1刷 本体619円+税 訳 柳沢由実子 イラストレーション  西村玲子 デザイン スタジオ・ギブ 1953

ニューヨークの派手な社交生活を捨て、トレイシーは妹のティナを迎えにいった。叔父が死に、二人に湖畔の家を遺してくれたのだ。姉 妹は父母が突然亡くなった後、別々に親戚に引き取られていた。姉と違い、ティナは全寮制の学校を転々とし、友達もできず寂しい暮らし をしていた。寒い二月の湖畔。知る人はいない。けれど姉妹は知恵を出し合い、少しずつ田舎の生活に踏み出していく……。(裏表紙 )

二人姉妹が事件に巻き込まれる!って わけではありませんでした。ある意味人生の一大事件だけど、ミステリではありません。Calicoは木綿のことで、木綿の服を着るような質 素な生活のことだそうです。まぁ、最近は木綿と言ってもいろいろでオーガニックコットンとかは却って高価ですが。そんなところからも 、なんとなく時代の変遷は感じられますが、変わっても変わらないものも見つけられる1冊です。


著者名順一覧 き 著者名順一覧 G 本棚    
2005/02/20更新