新宿・夏の死 No.682

収録作品  夏の黄昏  夏の渦  夏の流れ  夏の残光  夏の雷鳴  夏の夜雨  夏の曙  夏の星屑

はぁ。人生楽しいことだらけじゃないだろうけど、何も、辛いこと集めなくても。というか、人生に疲れてるときに読むと余計疲れるの か、それとも、もっと疲れているというか、なんかそんなことつきぬけてしまった話を読んで、疲れを脇に押しのけられるのだろうか。う ーん。「夏の渦」はけっこうおもしろかったけどな。なんか、中編集なんだけど、1話、1話、がっくり疲れる。(03/11/25)

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船戸 与一

文藝春秋 単行本 平成13年5月15日第1刷 1,905円 装画 板垣俊 装丁 緒方修一 2004年5月文春文庫(bk1 amazon)刊行

初出  「小説すばる」 夏の黄昏(2000年10月号) 夏の星屑(2001年1月号)  「オール讀物」 夏の 渦(1998年8月号) 夏の流れ(2000年6月号) 夏の残光(2000年8月号) 夏の夜雨(2000年10月号) 夏の曙( 2001年2月号)  「別册文藝春秋」 夏の雷鳴(2000年秋号)

この街は 何だってあり、さ。 夏の暑さが人を変えるのか、あるいは街がそうさせるのか。 陽炎揺らめくアスファルトには、死の匂 いがする。 放射する熱気、滾(たぎ)る情念―直木賞受賞後初の小説集!(帯)

……黄昏の花火を観たことがあるかね?そいつは美しくも何ともない。ひたすら空しいだけだよ…… 乾いた炸裂音が狭い部屋の中で跳 ねかえった。これが黄昏の花火の打ちあげ音なのだ。(「夏の黄昏」より)(帯)

中編集ってことで、1話に30章近く あったりする。姓が同じで名が違う主人公や、微妙に境遇が重なる主人公や名前が似ている主人公がいたりして、話が重なりそうで重なら ない、大都新宿ならでは、か。


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2005/02/20更新