龍神町龍神一三番地 No.707

龍神町龍神十三番地、ってなんかかっこいい地名を宛てておきながら、あまり龍神にからまなかったような。謎の「龍のような」生物と かでたりしないし。って、これって、ネタバレにはいるのでしょうか。うーん。登場人物が、別の話で「ぐずっ」と笑ったりするのが、な んじゃ、この男はだらしない笑いかたして。と思ってたんだけど、どーも、船戸作品の登場人物はこう笑うことは普通にあるようです。な んだよ。「ぐすっと」って。(03/12/28)

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船戸 与一

徳間書店 単行本 1999年12月31日初版 1,800円 装丁 多田和博 写真 氷室徹 「週刊アサヒ芸能」(19 98年8月20・27合併号〜99年11月4日号)に加筆修正 2002年11月徳間文庫(bk1 amazon)刊行

殺人の連鎖 憎悪の連環 共同体は破壊され尽した! 町長撲殺、吸血蝙蝠、狂犬病ウイルス、女校長不審死―― 隠れキリシタンの島 を襲う惨劇の影に……!? 元刑事と、はみだし刑事コンビが抉り出したのは!? 骨太・濃密・壮烈 超弩級ミステリー1,000枚( 帯)

閉ざされた共同体。架空の。こういう のでは、悪がワルなだけ、話はおもしろい。ここに出てくる腐った警察署長も「パンジー」などという愛らしくも珍妙な仇名をつけられて いる。元刑事は最初から登場するとして、はみだし刑事はいったいいつ出てくるんだ???と、ふしぎに思った前半でした。こいつか?そ れともこいつ?とかってね。前作、『海燕ホテル・ブルー』も情念の世界ってことでなかなかに閉ざされて たけど、これはまた違う意味で閉ざされてる。司法の手がなんというか、皮手袋の向こう。吸血蝙蝠、狂犬病ウイルスの持込はすごい。な ーるホド。でした。さて、証人は何を語る?


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2005/02/20更新