死との約束 APPOINTMENT WITH DEATH No.552

ポアロもの。イギリス作家の視点からのアメリカ人、フランス人、ベドウィン(作中ではベトイン)人、そして同胞イギリス人の描き方 がおもしろかった。ヘイスティングスは出てこず、語り手はいない。決まった語り手のいない物語進行はポアロもので初めて読んだかもし れない。なんか、ポアロがポアロじゃないような。なんじゃ。この探偵は。みたいなところが、一人称で語られないと、ポアロの特徴的な 語りなんかの魅力はちょっと減るかも。犯人はちゃんと以外で、動機も、伏線もちゃんとあって、おもしろかった。(03/06/07)

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Agatha Christie アガサ・クリスティー

ハヤカワ文庫 HM 1 33(早川書房)784 文庫 昭和53年5月31日発行・昭和54年4月15日2刷 360円 訳 高 橋豊 カバー 真鍋博 献辞 リチャードとマイラ・マロックに捧ぐ 二人のペトラ旅行の思い出のために 1938

“いいかい、彼女を殺してしまわなきゃ……”男女の囁きは夜のしじまを漂い、闇の中を死海の方へ消えていった。 エルサレムを訪れ た最初の夜、ふとこの言葉を耳にしたポアロは、好奇心かかられながらも想った。どうしてこうも、至る所で犯罪にぶつかるんだろう。や がてポアロの予感を裏づけるかのように事件は起った。当地を訪れていたボイントン家の傍若無人な家長、ボイントン夫人が死体となって 発見されたのだ。一家の不安を救うべく、ポアロは立ち上がった。 謎に包まれた<死海>周辺を舞台に、ポアロの透徹した眼は何を見た か!(裏表紙)

これも映画化されているようですが、 よく知られた彼じゃない人がポアロ役をやっていたようです。bk1、Amazonとも表紙画像なし。


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2005/04/17更新