ブラック・チェリー・ブルース Black Cherry Blues No.913

だんだん、主人公についていけなくなるなぁ。と、思っていたらなんとなく、戻ってきた。という感じでした。アニーや父が登場する場 面は幻想的。今回は、デイヴがルイジアナを離れる。街やバイユーを離れて語られる山が美しい。また、アラフェアが育っていくのがよく わかる。彼女がいて、デイヴがそれがどこにしろこちら側に留まっているという感じだったが、この事件を機に変わるのではないかと思わ せる。(05/02/10)

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James Lee Burke ジェイムズ・リー・バーク  レイモンド ・カーヴァーが編集した The Best American Short Stories などに名を連ねていた文学畑の出身。大学でクリエイティヴ・ライティング を教えながら、「ネオン・レイン」でミステリに転じ、同主人公が登場するシリーズ第三作「ブラック・チェリー・ブルース」で’90M WA長編賞を受賞。ロッキー山脈の北部、モンタナに暮らす。 Photo/Vic Bilson

角川文庫 ハ 8・3(角川書店)8086 文庫 平成2年11月10日初版発行・平成9年5月10日3版発行 本体740円(税 別) 訳 佐和誠 カバーデザイン 菊池千賀子 PHOTO A.Terashima カバー 暁印刷 献辞 ジョンおよびフレイビ ア・マクブライド捧(ささ)げる 1989

ブルースは恩讐の彼方に ブルースはやるかたない苦みからしぼりだされる。 デイヴ・ロビショ――元ニュー・オーリンズ警察警部補 。わけあって、今は貸しボート屋の主人。妻を殺された悪夢から覚めやらぬ日々のなか、ふと立ち寄ったバーで旧友のブルースマンと出く わした。男は面倒事(トラブル)に巻き込まれていた。ロビショーは関わりたくなかった。 ロビシ ョーのもとに狂気に満ちた脅迫状が舞い込んだ。守るべきものはなにか。たち戻れぬ過去に復讐するかのようにロビショーは北へ向う―。  ’90MWA長編賞を受賞した香り高きハードボイルド・ロード・ノベル。(裏表紙)

続きももう邦訳されているようですが 、近所の図書館にはないので、気長に待つか、読むものに困ったら買いに行こうっと。今回は父が死んだ原因となった会社も絡んでくる。 そして、舞台が飛んだり、かつての相棒に再会したり、裁判にかけられたり。大忙し。アニーやロビショーの父が、幻想的にロビショーの 前に現れるシーンは美しく哀しく、涙をそそる。


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2005/02/20更新