ルル・オン・ザ・ブリッジ Lulu on the Bridge No.208

収録  ルル・オン・ザ・ブリッジ(脚本)  インタビュー(インタビュアー=レベッカ・プライム)  ポール・オースター(脚本 ・監督) アリク・サハロフ(撮影) カリーナ・イヴァノフ(美術) アデル・ルッツ(衣装) ティム・スクワイヤーズ(編集) ピ ーター・ニューマン(プロデューサー)

ポール・オースターの既読作品以外になーんの予備知識も持たずに読み始めたら、ラストシーンの意味がわからんかった。ポール・オー スターへのインタビューを読んで、読み返して、なーるほど。って感じ。うん。映画向きでしょーね。これは。映像がないと、理解が楽じ ゃない。(02/03/07)

ポール・オースターのページへ 作品名順一覧 るへ 作品名順一覧 Lへ 読書日誌へ bk1 amazon


Paul Auster ポール・オースター  1947年生れ。コロ ンビア大学卒業後、数年間各国を放浪する。'70年代は主として詩や評論や翻訳に創作意欲を注いできたが、'85年から'86年にかけて 、『シティ・オヴ・グラス』『幽霊たち』『鍵のかかった部屋』の、いわゆる「ニューヨーク三部作」を発表し、一躍現代アメリカ文学の 旗手として脚光を浴びた。他の作品に『最後の物たちの国で』『ムーン・パレス』などがある。

新潮文庫 オ 9 5(新潮社)6206 文庫 平成10年11月1日発行 590円 訳 畔柳和代 写真提供 ポニーキャニオン ・日本ヘラルド映画 解説 安原顯

N.Y.のクラブで撃たれたイジーは、サックス奏者としての生命を失った。絶望の最中、彼は夜の路上で見知らぬ死体と出くわす。そ の傍に鞄があり、中には電話番号のメモと石が入っていた。翌朝かけた電話に出たのは、女優志望のシリアだった。石が放つ不思議な青い 光を浴びて、二人はなぜか強い絆を感じ、深く愛しあうようになる。まるで魔法にかかったように……。著書自ら初の映画化。(裏表紙 )

不思議な話。映画でなければ、疑問に 思うところが多すぎる。と思いながら読んでいて、ラストが近づくと、すべてが一つの言葉に収束してゆく。不思議な結末だ。##オースター製最後の審判のように、イジーがテストにかけられているようだ。というか、チャンスを与えたようだ 。##誰もが、青い石を見つける日が来るのか。生き方によっては青い石に出会わないこともあるのか。出会うのと出会わないのは どちらが幸せなのか。デイヴの最後のセリフ##「人生ってどっちにしろ幻想」が、イジーの「俺はここにいるの か……いないのか」に対して放たれたように、##どっちにしたって変わりないのか。変わりないから、より、幸せな結末を求める のか。


著者名順一覧 お 著者名順一覧 A 本棚    
2004/09/20更新