帝都探偵物語F 水妖の青き唄を聴け No.920

前々作で、事件に関わり、レギュラー入りした若葉が活躍?する。レギュラーが増えてくると、誰がどんな人だったか、忘れがちなので 、なんとなく存在感が出たところでしょう。十三郎が表紙に「新青年」らしき雑誌を持ってます。いよいよ大正も15年まで来ました。次 作からは昭和に入るのか、このあたりで時間を止めるのか。そんなところも楽しみです。今回は水妖ということで、新しいパターン 。(05/02/19)

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赤城 毅  1961年、東京生まれ。立教大学卒。’90年から’92年までドイツ ・ボン大学に留学後、千葉大学などで講師を務める。’98年『魔大陸の鷹』で作家デビュー。著書に『贋作遊戯』『紳士遊戯』『帝都探 偵物語 私が愛した木乃伊(みいら)』『時の剣 隻眼の狼王』(以上カッパ・ノベルス)、『虹の つばさ』(講談社ノベルス)などがある。

長編伝奇探偵小説 光文社文庫 あ 35−8(光文社) 文庫 2005年2月20日初版1刷発行 本体552円+税 カバーイラ スト 鈴木雅久 挿画 鈴木雅久 解説 長山靖生 カバー印刷 堀内印刷 2000年9月中央公論新社C★ノベルス(bk1 amazon

人間でないとは、とても信じられぬ。濡れた髪、はかなげに震える唇、そして、長い睫の下の大きな瞳(扉)

「就職の面接に行く」と出かけた一人の少女が忽然(こつぜん)と姿を消した! 調査に乗り出 した十三郎(じゅうざぶろう)は、同じような事件が続発しているのに気づく。破格の高級を 餌(えさ)に、若い女性を集めては連れ去る謎の老人。その屋敷に忍び込んだ助手の渡(わたる)を待っていたのは、身の毛もよだつ光景だった! 愛した人を甦(よみがえ)らせたい。そんな思いが産み落とした、世にも美しく邪悪な怪物の正体とは?(裏表紙 )

若葉ちゃん、大成長の巻。でした。な かなか強靭な精神の子。という設定のようです。この後読んだ本が、たまたま、事件(そっちは実は連続殺人事件)について、十三郎とほ ぼ同じ意見が出てました。ある程度の街で、所轄がバラバラにファイルを管理していて、その膨大な数の中のわずかな集合の共通点になか なか気づけないという。警察が優秀な組織だとすると探偵はやはり、そういった隙間産業的な活躍が現実的かも。


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2005/04/30更新